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【岐阜新聞】小6児童がジャンボタニシ捕獲装置を開発 1日200匹駆除の高性能ぶり

ジャンボタニシの捕獲装置を考案し、山内清久組合長から感謝状を受け取った栗山知大君=関市若草通、JAめぐみの本店

水田の稲を食べるジャンボタニシを駆除しようと、岐阜県関市旭ケ丘小学校6年の栗山知大(ちひろ)君(11)が、捕獲装置の研究に取り組んでいる。5年生で考案した装置は市発明展で市長賞を受賞。市は県の補助事業を活用してこの仕組みの装置を約100個製作し、農家の被害防止に役立てている。JAめぐみのは29日、駆除活動に貢献したとして栗山君に感謝状を贈った。

研究のきっかけは2年前。栗山君が市内の田んぼのそばで釣りをしていたところ、近くの農家からジャンボタニシの被害の深刻さを聞いた。

「農薬を使うと生き物に影響があるので使いたくない」と、自作の捕獲装置を開発。プラスチック製の植木鉢の側面に3カ所の穴を開け、半分に切ったペットボトルをはめ込んだ。鉢の底に餌を置いてふたをすると、3カ所からジャンボタニシが進入する仕組みで、材料は市販のもので調達するなどコストも抑えた。

市発明展での受賞後、市は栗山君の作品をモデルにした捕獲装置を製作し、農家に配布。栗山君は、底が網目の植木鉢を使うなど装置を改良したほか、捕獲しやすい場所や餌を研究。5月は多いときに1カ所で1日約200匹を捕獲した。

関市若草通のJAめぐみの本店で行われた贈呈式では、山内清久組合長が感謝状を渡し、「被害が増える中、すごい装置を考えてくれた」と礼を述べた。栗山君は「ジャンボタニシの生態を調べ、捕獲に生かしたい」と話した。



【西日本新聞】

タケノコで“釣る”ジャンボタニシ「ぬか漬け、採れたてが人気」

 福岡県飯塚市の農業、野見山博明さん(72)が、イネを食い荒らすスクミリンゴガイ(通称ジャンボタニシ)の食害を防ごうと、タケノコでおびき寄せて捕獲している。効率よく短時間で大量に捕獲できるようになり、食害を減らす効果が期待できるという。

6月下旬、野見山さんの水田に、さまざまな長さや形をしたタケノコがばらまかれていた。タケノコ一つに対し、ジャンボタニシが最大50匹ほど群がっている。においに誘われてだろうか、ゆっくり近づくものもいる。「採れたてのタケノコやぬか漬けが特に人気」という。

野見山さんは10年ほど前からジャンボタニシに悩まされてきた。植えたばかりの柔らかいイネが大好物で、田んぼの一部からイネが消えることも多々ある。県病害虫防除所(筑紫野市)によると、現在は全国的にも増殖が問題化。その原因は、主に気候にあると同所の担当者は指摘する。

温暖化により豪雨が増え、水路からの流入が増加した。田植え直後は水を浅くして、ジャンボタニシがすいすい動き回ることができないようにする農家が多いが、大雨による増水で水位の管理にも苦慮。また暖冬の影響で、寒さに弱いはずが生き延びられるようになった。農家は水路に網を張ったり、薬を使ったりして地道に駆除するしかないという。

ただ、野見山さんは化学肥料などを使わない有機栽培にこだわり、薬剤は使わない。時には4時間ほどかけて網ですくい、10リットルのバケツ3杯分になったことも。「もうお手上げ状態だった」と笑う。

「タケノコが有効」。途方に暮れていた時、以前誰かに聞いたことを思い出した。固い皮をむいて試しに水田に置いてみると、効果を発揮。県農林業総合試験場(同市)の調査によると、メロンやナスでも効果が確認されているという。同所の担当者は「ジャンボタニシは柔らかいものを好む習性があるので、タケノコも効果的なのではないか」としている。

野見山さんによると、一度タケノコを置いたら半日ほどで中身が食べ尽くされるという。大量に集まった貝は袋に入れて死滅させ、殻は石灰肥料にして畑で活用している。野見山さんは「資源の循環にもつながる。被害に悩んでいる多くの農家に知ってほしい」と話す。

(丸田みずほ)


 

 

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