【Gallup-Website】
※ギャラップ(Gallup, Inc.)は、アメリカの世論調査及びコンサルティングを行う企業
1935年にジョージ・ギャラップによって設立されたアメリカ世論研究所 (American Institute of Public Opinion) を前身とする。アメリカ合衆国のワシントンD.C.に本社を置き、世界30余の国に拠点を設けて世論調査などを行っている。1995年に日本オフィスを開設。
民間企業による世論調査の先駆け的存在で、世論調査はギャラップ調査 (Gallup Poll) と称されて信頼が厚いことで知られています。
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2022.6.22掲載
ギャラップ社の最新の調査結果によると、アメリカ国民の関心事は、以下のグラフ(表)ような推移です。
世界的に金融市場への不安定要素がある気配を感じ取ってか、2021年12月から上下しながら、再び「経済問題」に関心が移ってきているようです。
すでに以前からお伝えしていますように、気になるのは、これまで経済問題については一貫して長期下落トレンドだったグラフに変化が出てきているということです。
2022.1.19掲載記事へは、「株価の動向に敏感な国民ですので、金利動向・多国間紛争、エネルギー・食糧問題、その他経済に大きな影響を与えるなんらかの変化を感じ取っていると考えられます。」と掲載しましたが、その後2月に入りウクライナ問題、世界的な金融緩和の終焉による金利高=国債価格下落、エネルギー問題と様々な問題が浮かび上がってきました。
特に、世界的な穀物の不作、肥料価格の高騰、原油高による物価高騰を背景に、生活に密着している「高い生活費/インフレ」を筆頭に経済全般について問題視し始めているようです。
「ロシアとの状況」については、3月9ポイントから4月調査では5ポイントと関心が薄れています。これが何を意味するものなのか、単にアメリカ国民からすると、ロシアの状況は「遠い対岸の火事」程度にしか認識していない可能性が有ります。今後アメリカを筆頭にNATOとして欧州での軍事行動を積極的にとるようであればアメリカ国民の関心は一気に高まると思います。中間選挙を控えるバイデン政権はそのような事態は避けたいと考えるはずですが。
ロシア親密国と米英を筆頭にEU含む西側との攻防によって石油・天然ガス・その他鉱物、食料、貴金属などが高騰し続けている中で日本の円安は136円(名目)となってきています(実質為替レートは、すでに1970年代になっています)。資源に乏しい国は日本だけではありませんが、輸入大国の日本はその影響を直撃すると思われます。
基軸通貨のアメリカドルは、サウジアラビア筆頭にするOPECとのオイルダラー(ペトロダラーシステム)によって成立しています。金=通貨価値から石油=通貨価値というアメリカドル独自の通貨システムが今日までのアメリカを支えてきました。
今後の世界経済は過去に戻ることなく新たな世界経済のシステムが生まれることも考えられます。その時通貨価値を決定づけるものは何になるかで世界は大きく変化していくと思います。それは、わたしたち市民生活にも直接的に大きな影響を及ぼす可能性があります。
ギャラップ指数の今回発表された5月集計時点では大きな変化はありませんでしたが、今後経済問題指数が「50ポイント」を超えてくるようなことがあれば、問題は明らかになり、市民生活にも大きな影響を及ぼしてくると考えられます。(2022年4月までの傾向としてNYダウ平均株価との相関関係が見られますが、今後もそのような関係性が維持されるかは不明ですが、確認のため今回ギャラップ指数とNYダウの相関関係を見るうえで比較したグラフを掲載しました。)
さまざまなメディアで取り上げられているニュースとは別に、ギャラップ社の調査結果はシンプルでとても参考になります。
福山市そして備後圏域を全体から俯瞰するためにも、デジタル化が世界的に加速する中において、日本と密接に関係する米国、そして中国・アジアの動きからは目が離せないと感じます。(N)
【Gallup-Website】アメリカで最も重要な問題
上記の2021年9月の政党支持の割合は、ギャラップ社Websiteでは1945年8月から掲載されています。(画面のスペース上、割愛掲載しています、これ以前の統計数値はギャラップ社のHPへ掲載されています)
少し時間があったので、実際に掲載されている1945年から2021年までの政党支持のグラフと歴代大統領とを並べて、エクセルでザックリですが作ってみました。
青い線が民主党、赤い線は共和党です。
緑色の「違いなし、その他、意見なし」についてですが、2000年あたりからのグラフとそれ以前の過去のグラフを比較してみると、2000年あたりからのグラフが低下してきているのが気になります。
潜在的な何らかのストレスや不満がアメリカ国民の中に蓄積されてきているのでは、と考えています。
2021.11.2(N)
(グラフが横長なので見づらいかもしれませんが、その際は拡大してご覧ください【以下は、前年2020.9.13集計までのグラフの推移です】時期が来たらグラフの更新もしたいと思います)2021.11.2作成(N)
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