2022年11月1日更新
ふくやま書道美術館 秋の所蔵品展「呉昌碩と王一亭 -中国近代書画の世界」
呉昌碩(1844-1927)は,詩・書・画・篆刻において桁外れな才能を持ち,中国近代で最も優れた芸術家といわれています。
王一亭(1867-1938)は上海実業界の有力者であり呉昌碩とは師友として親しかったほか,たびたび来日して個展を開いたため日本にも多くの知友がいました。
本展覧会ではそのような二人が生きた激動の時代に描かれた近代中国画の世界を紹介します。
王一亭の「菊石図軸」は,三色の菊の花と作品をどっしりと支えるように石を中央に描き,菊の花を宝石に例えて「まるで宝の山に入ったようだ。何事にもとらわれることなく自然の姿で,秋風にゆれている」とその美しさを詩文で賞賛しています。
このように画と作品の中に書き加えられた詩文を同時に鑑賞することで作品に対する理解が深まり,作者の感性に触れることができます。(同展は12月4日(日曜日)まで開催します)
王一亭「菊石図軸」
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