【中国新聞】
2023/09/03
笠岡諸島(岡山県笠岡市)の北木島でオールロケをするファンタジー映画「しまねこ」の制作発表会が2日、現地であった。猫を擬人化して命の大切さを訴える物語で、同映画製作委員会が手掛ける。ロケは3~8日の予定。
プロデューサーと監督は映画「アイコ十六歳」(1983年)でプロ監督デビューした今関あきよしさん。NHK大河ドラマ「どうする家康」に出演した鎌田らい樹さんや、増井湖々さん、美咲姫さんたち若手俳優が猫役で出演する。
猫役の女性3人はスクリーンに人間の姿のままで登場するが、せりふは「ニャー」など猫の鳴き声しか発さず、字幕で説明する。全国で来春にも公開する予定だ。
島の発表会では今関監督が内容を紹介。猫役の3人は「落ち着いた雰囲気の環境で演じられそう。せりふなど難しそうですが、頑張りたい」などと意気込みを話した。
制作には、地元の地域振興を担う北木島活性化プロジェクト協議会長の藤井和平さん(53)がコーディネーター、市地域おこし協力隊員の山本周史さん(54)が現地プロデューサーとして加わる。
山本さんは約20年前、東京の広告代理店で勤務していた際に知り合ったカメラマンたちと親交を重ね、今回の映画制作となった。山本さんや藤井さんは「映画を通じて北木島のよさを知ってもらい、多くの人が訪れてくれれば」と期待する。
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