【kuruma】
2023.10.28
クルマのメーターに表示される、膨れたビックリ(!)マークとは一体どのような意味なのでしょうか。
横に“ふくれた”ビックリマーク 秋に点灯する?
クルマのメーターパネルに表示される警告灯のうち「膨れたビックリ(!)マーク」が、最近になって点灯した人もいるかもしれません。
一体どういう意味で、このランプが点灯したらどのような対応が必要になるのでしょうか。
メーターパネルに表示されるふくれたビックリマークは「タイヤ空気圧警告灯」といい、ふくらんだ部分はタイヤのイメージを表しています。
点灯したときはタイヤの空気圧が規定値を下回ったり、空気圧の警報システムに異常が生じている場合です。
このタイヤ空気圧警告灯が点灯する要因はいくつか考えられます。
しかし、いずれの場合においてもタイヤにトラブルが発生している可能性があるため、まずは早めに安全な場所に停車して、タイヤを目視で確認するなどの対応が必要です。
トヨタは公式サイト上で、空気圧警告灯が点灯する理由のひとつは自然要因によるものとしています。
例えばタイヤに異物が刺さるなどによる空気漏れのほか、外気温によって空気圧が変化することでも点灯することがあるといいます。
特に夏から秋にかけての時期は、気温が低下することで空気の漏れが発生していなくてもタイヤの空気圧に影響が出るため、警告灯が点灯することがあります。
こうした場合では、タイヤの空気圧を規定値に調整すれば警告灯も消灯するでしょう。
単に空気圧が下がっただけであれば、ガソリンスタンドやカー用品店などに設置されている空気充てん機を利用して無料で調整することもできるため、早めに対処することが大切です。
通常、タイヤにはクルマごとに適正な空気圧が決められており、規定の空気圧よりも低い状態で走行を続けると、タイヤがたわんでタイヤの表面が波打つ「スタンディングウェーブ現象」を起こしやすくなります。
また、たわんだタイヤが熱を持つことでタイヤが劣化し、走行中にタイヤが破裂するバーストを起こす恐れもあるほか、空気圧が低い状態の走行は燃費を悪化させます。
JAF(日本自動車連盟)が行ったテストでは、適正空気圧から30%減らしたタイヤで走行すると、燃費が約4.6%悪化したという結果も出ているため、適切な空気圧を維持することは燃費走行にも有効です。
このほかにも、すでにタイヤがパンクやバーストし、空気圧が減少している時にも警告灯が点灯します。
この場合は、パンクしたまま走行することは危険なため、まずはタイヤの修理や交換を行う必要があります。
自車にスペアタイヤを装備していれば交換し、装備していなくても近年ではパンク応急修理キットが装備されているため、修理可能なパンクであればキットを使用します。
もし、自身で作業ができなかったり、スペアタイヤがない状態でバーストしてしまった場合は、自動車保険のロードサービスなどを活用し、レッカー搬送を依頼しましょう。
しかし、なかには空気圧が正常でタイヤにトラブルが発生していないのに空気圧警告灯が点灯する時もあります。
これはタイヤ空気圧警報システムが正常に作動していない可能性が考えられ、システムの故障だけでなく、システムが作動しない社外ホイールを履いているなどといった原因もあります。
いずれの場合でも、システムの初期化などの作業が必要となるため、取扱説明書を確認するかディーラーに持ち込んでチェックしてもらうといいでしょう。
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走行中に空気圧警告灯が点灯したら、タイヤの空気圧に異常が発生している可能性があるため、早めに安全な場所に停車してパンクなどトラブルが発生していないか確認することが大切です。
タイヤの空気圧の低下はトラブルだけでなく燃費悪化の要因ともなりますが、見た目や操作感覚から判断することは難しいため、警告灯点灯の有無にかかわらず、月に1度などタイミングを決めて、定期的に空気圧をチェックするといいでしょう。