日本は,世界でも有数の地震多発国です。いつ,どこで地震が発生しても不思議ではありません。
地震対策を万全にするためにも,正しい地震の知識と予想される被害について知っておきましょう。
福山市の被害想定
平成25年に広島県は,東日本大震災を踏まえ,地震被害の全体像や市町ごとの詳細な被害状況をまとめました。それによると,福山市では南海トラフ巨大地震が発生した場合,最大震度6強の揺れとなり,建物の全半壊約6万8千棟,死傷者は約1万2千人と予測されています。
福山市において近年発生した地震と市内の断層
1995年(平成7年) 阪神・淡路大震災 震度4
2000年(平成12年) 鳥取県西部地震 震度5弱
2001年(平成13年) 芸予地震 震度5弱
南海トラフ巨大地震ではこれらの地震を上回る揺れがあると予測されています。
また,県の被害想定では,長者ヶ原ー芳井断層の活断層の被害状況も想定しています。干拓地や埋立地では軟弱な地盤もあり,地震の際にはより揺れが大きくなり,液状化現象の発生も考えられます。
家庭内でわが家の防災について話し合いましょう
いつ襲ってくるかわからない地震などの災害に備えて,ハザードマップでお住いの地域の危険性について確認するなど、定期的に家族で話し合いの時間を持ちましょう。
●地震が発生した時の揺れやすさや地域の危険度を確認する ⇒福山市地震防災マップ(建築指導課)
●津波が発生した時の浸水区域と浸水深を確認する ⇒福山市津波ハザードマップ(危機管理防災課)
●詳細な津波警戒区域及び津波浸水想定区域を確認する ⇒津波災害ポータルひろしま(広島県港湾漁港整備課)
●土砂災害の警戒区域について確認する⇒土砂災害ポータルひろしま(広島県砂防課)
わが家の安全をチェック
家の内外をチェックし,塀,門柱やガスボンベが倒れたりしないかなどを点検しましょう。
また,家具やその他の家財道具の転倒・落下を防止するため,金具でしっかり固定しましょう。特に,高齢者,乳幼児,病気の人が寝る場所では,これらの危険を考えて十分な注意が必要です。
●家具類の転倒・落下・移動防災対策を知る ⇒家具類の転倒・落下・移動防止対策ハンドブック(消防庁)
●福山市の住宅補助制度を調べる ⇒住宅の補助制度等(建築指導課)
家族一人ひとりの役割分担や避難時の集合場所の確認を
非常時持ち出し品や火元の確認など災害時の役割を決めておきましょう。また,家族がバラバラの時に災害が起こった場合を考え,連絡方法や集合場所なども日ごろから話し合いましょう。
●福山市の緊急避難場所・避難所を確認する ⇒緊急避難場所・避難所について
非常時持ち出し品の準備
本格的な救援活動が開始されるまでに必要と考えられる2~3日分(できれば1週間分)の飲料水や食べ物などを日頃から備えておき,下記のリストを参考に、いつでも持ち出せるよう準備をしておきましょう。また,定期的に賞味期限などを点検しましょう。
●非常時持ち出し品を選ぶ際のポイント
1.家族構成を考えて必要なものを選ぶ。
2.持ち出し品を入れる袋は、体に合った大きさを用意し、自分が背負える重さにする。
3.離ればなれになったときのために、荷物は各自のリュックに分散させておく。
使いながら備蓄する「ローリングストック」
ローリングストックとは日常生活の中で普段食べている食料品を多めに買い置きし,使いながら使った分を買い足し,備える備蓄方法です。消費と購入を繰り返すことで、備蓄品の賞味期限切れのおそれも少なくなり、いざという時にも日常生活に近い食生活を送ることができます。
このローリングストックは,食料品以外の普段使用している日用品などにも活用できますので,ご家庭での備蓄に取り組んでみてください。
食料品 | 日用品 |
---|---|
飲料水 | トイレットペーパー |
レトルト食品(ご飯、カレー、牛丼など) | マスク |
カップ麺 | 乾電池 |
缶詰 など | アルコール消毒液 など |
地震や津波から命を守るために
地震・津波から命を守るために、いざというときの行動や避難の方法を普段から想定し、適切に避難しましょう。
地震が発生したら
まず、身の安全を確保しましょう!
●テーブルなどの下へ隠れて、頭を守り、じっと待つ。
●倒れてくる家具や落下物に注意する。
●ドアや窓を少し開けて、逃げ道を作っておく。
強い揺れが収まったら
落ち着いて状況を把握しましょう!
●長い1分以上の揺れが収まったら、警報等の発表を待たずにすぐ避難する。
●すぐに避難できるように靴を履いておく。
●非常時持ち出し品を携行して避難しましょう。
●避難前は火元を消す。都市ガスは自動で元栓が閉まる場合があります。
●避難は、ガラスや瓦などの落下物に注意し、落ち着いて行動する。
●海へ行って見物してはいけません。津波が見えてからでは逃げられません。
住まい、職場、学校などに津波の危険がある場合 → 「すぐ逃げましょう!」
揺れを感じなくても、注意報、警報が発表されたり、市からの避難指示が発令されたら、すぐ避難!
とにかく走って、戻らない!
●小さな揺れでも要注意。まずは避難が最優先。
●より早く、できるだけ遠くへ、高い所へ避難。
●海岸や河川からはできるだけ遠ざかるように避難。
●車で避難しない。渋滞を引き起こし、危険です。
住まい、職場、学校などに津波の危険がない場合 → 浸水区域には近づかないようにしましょう!
●家族や近隣住民の安否確認を行う。
●周囲と協力して救出・消火活動を行う。
●建物の倒壊危険のない空き地、公園、グラウンドなどに避難しましょう。