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2022年07月27日
矢野経済研究所(東京都中野区、水越孝社長)がまとめた「プラスチックリサイクル市場に関する調査」によると、2022年の日本と欧州連合(EU)、米国のプラスチックリサイクル総量(重量ベース)は、1610万トンを見込む。15年のSDGs(国連の持続可能な開発目標)発表以降、脱炭素や循環社会に対する世界的な意識の高まりなどを受け、排出国による廃プラスチック対応が必要になったことから今後、リサイクル量は増える見通し。
リサイクル総量の内訳は、回収した廃プラを分別、破砕・粉砕、洗浄などの工程を経て再利用するマテリアルリサイクル(MR)が1570万トン、廃プラを化学的に分解し、化学原料などに戻してから再利用するケミカルリサイクル(CR)が40万トン。地域別では、日本が238万トン、EUが1052万トン、米国が320万トンを見込む。
25年、30年予測も公表した。25年のリサイクル総量は22年比約11%増の1780万トン、30年は同約33%増の2144万トンとなる見通し。このうち、30年のCR量は同約11倍の426万トンと大幅な伸長を予測している。
日刊工業新聞2022年7月26日