企画展「八朔の馬」
企画展「八朔の馬」
八朔は,旧暦八月朔日(一日)のことで,この日には農耕の習俗(田面)などが全国的に伝わっています。このほか,徳川家康が江戸城入りした記念日で,それに関わる色々な行事も残っています。
鞆では,はじめての男児が生まれると,木製の白い馬と台のセットが当家で作られ,町中を引き廻して健やかな成長を祝いました。江戸時代には既に近在より見物人が来て賑やかであったと古文書にも書かれています。馬は等身大のものから、大小さまざまで,この風習は昭和初期に絶えましたが,台は「馬の台」と呼ばれ秋祭りの引き物の台として,また,馬を引くときの太鼓は「馬の太鼓」として今も使われています。
2002年,「八朔の馬出し」は子どもの成長を願う祭として,町ぐるみで復活し,今回で21回目を数えます。
この馬に関する八朔を全国調査したところ,「馬の台」のような様式は,九州の芦屋町だけで,今は行われていないこともわかりました。
この展覧会では,全国的にも珍しい,鞆の浦の八朔の馬と,全国に伝わる八朔の行事の中の馬に関係したものを同時に紹介します。
(同展は,9月19日(月曜日)まで,開催しています。)
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