【毎日新聞】
2022/9/5
毎日書道会総務の書家、相原雨雪(うせつ)さん(76)が5日、福山城(広島県福山市)の築城400年を祝う揮毫(きごう)を行い、幅1・6メートル、長さ14メートルの紙に「吾心故郷在福山城」と大書した。
相原さんは福山市出身。書道団体「書道墨盈会(ぼくえいかい)」を率い、福山を拠点に漢字や前衛書などの創作と書の指導・普及活動を続けている。25歳から17年間、福山城博物館の職員として勤めた経験があり「お城はたくさんの人と出会い、さまざまなことを勉強させてもらった思い出深い場所」という。
改修を終えたばかりの天守前で約40人が見守る中、大筆を執り、古里と城に寄せる「吾が心の故郷福山城に在り」の思いを中国古代の文字「甲骨文」で表現した。
「スムーズに書けて良かった。お城に負けない迫力が出せたと思う。書のまち福山・城のあるまち福山を知ってもらい、にぎわいにつながればうれしい」と笑顔だった。【藤田宰司】