【HTV】
2023.03.20
ジーンズに使われる「デニム生地」の国内シェア8割を占める福山市が、デニムの製造工場の見学会を開催した。今後も「生産量日本一」をアピールしたいとしている。
福山市に本社を置くデニムメーカー「カイハラ」の神石高原町にある工場には、市の内外から7人が見学に訪れた。
福山市は「備後絣」の一大産地だったが戦後、絣の需要が減少。多くのメーカーが絣の生産で培った技術を生かし、デニム生産に移行し、その後、福山市は日本一のデニム生産地に成長する。
なかでも県内に4工場を構える「カイハラ」は、国内シェアの約半分を占める。
■カイハラ三和工場 重本知宏次長
「(この工場は)1日あたり5万メートルほど生産できる能力をもっている。普通の糸からムラがあり凹凸のある糸、ゴムの入った糸とか多様な糸を何種類も作っている」
しかし、「日本一の生産地」ということは周知されずじまい。これを何とかしたいと企画したのが見学会。
最初に見学したのは、ひも状の綿を徐々に細くしながら、丈夫な糸に仕上げる工程。
出来あがった糸は、高さ20メートルほどある巨大な倉庫に保管される。参加者は何重にも積み上げられた糸を写真に収めてた。
そして、別の工場で染めた糸を機械で織り、生地にする工程を見学した。
■参加者(福山市在住)
「実際どんなものなのか全く知らないので興味を持って参加した」
■参加者(福山市在住)
「いろんな工程があることにびっくりした。楽しみながら(ジーンズを)はこうと思う」
■福山市産業振興課 渡邊大樹次長
「興味関心をもってもらうことでデニムのPRにつなげることもあるが、地場の産業の人材確保にもつながれば」
デニムを手掛ける企業を巡る見学ツアーは、4月以降も福山市が実施する予定。