【39mag】
2024/01/18
例年、秋から年をまたいで2~3月ごろまで多く出回る春菊。名前の通り春に花を咲かせる菊の仲間で、花が咲く前の状態を食材とするタイプの野菜です。
スーパーに並ぶ春菊は、葉が小さいものから大きく成長したもの、そして茎が細いものから太いものまでありますが、どれを選べばおいしい春菊を手に入れられるのでしょうか?
今回は、野菜ソムリエ・食育インストラクター・気象予報士として活躍する植松愛実さんに、失敗せずに春菊を選ぶコツを教えてもらいます。
葉が大きいのと小さいのどちらを選ぶ?
春菊の葉の大きさは、香りと風味の強さに関係してきます。
葉が細かく小さいほうが香りや風味が強く、大きいほうがマイルドです。
そのため、春菊特有の香りが好き!という人は葉が小さいものを、そしてちょっと苦手…という人は大きいものを選ぶのがおすすめ。
葉の大きさは同じ産地・同じ品種のもの同士でも個体差がありますが、品種間の差もあります。
おもに西日本で出回るタイプの品種はもともと葉が大きく香りが強すぎないものが多く、苦手な人でも食べやすい品種です。
葉の色つやもチェック!
葉の色が濃くて、みずみずしいものが新鮮な証拠。黄色みがかっているものや黒ずんでいるものは避けましょう。
葉全体的にハリがあり、ふんわりボリュームがあるものがおすすめです。
茎は細めがおすすめ
春菊は茎が太くなりすぎていると固くなってしまっているおそれがあるため、細めのものを選ぶようにしましょう。
茎が細いほうが茹でるときに均一に仕上がりやすいという利点もあります。
じつは、同じ冬に旬を迎える葉物野菜である小松菜やほうれん草は、茎が太いほうがおすすめ。
見た目が似ているような野菜でも、選びかたに差が出るのですね。
鍋だけじゃもったいない!生でも加熱でも春菊を楽しもう
鍋物に使われることが多い春菊ですが、実際には使いみちの幅が広い万能野菜。茹でておひたしやナムル、また肉と一緒に炒めるほか、生でサラダにすることも可能です。
とくに新鮮なものは生のまま使うほうが春菊独特のクセを感じにくく、さわやかな風味でいただくことができます。
肉と炒める際は豚肉・牛肉・鶏肉いずれとも相性がよく、ニンニクやしょうがなどほかの香りある食材を加えてもよくなじみます。
ビタミンCやβカロテン、カルシウムやマグネシウムそして葉酸など、緑黄色野菜の中でもトップクラスの栄養素を含む春菊。
ぜひ旬のうちにおいしいものを手に入れて、いろいろな食べかたで楽しんでください。
■執筆/植松愛実…気象予報士と出張料理人の両面で活動中。気象・防災に関するヒントのほか、野菜ソムリエ・食育インストラクターとしておいしい食材のおいしい食べ方を発信中。インスタグラムは@megumi_kitchen_and_atelier。
編集/サンキュ!編集部