【financial】
2024.02.06
家賃やその他の条件も気になりますが、親にとっては治安や防犯対策の部分は無視できないのではないでしょうか。本記事では、物件の1階と2階では家賃が大きく異なるのか、1階でも安心して生活できるのか解説します。
1階と2階で家賃はどのくらい違う?
物件によっては階数以外の条件(間取りや部屋の広さ、設備など)が全く同じでも、1階と2階以上で家賃が異なるケースが少なくありません。物件の種類や大きさ、場所、築年数などによって相場は変わりますが、一般的に1階は2階以上に比べて数千円から数万円程度安くなる傾向があります。
株式会社リクルートが提供している不動産住宅サイト「SUUMO」で東京都中野区の物件を調べると、同じ物件でも1階と2階では3000円程度の差があるケースが多いです。なかには1万円近くの差があることもあり、立地や日当たりなども影響していると思われます。
3000円の違いがあると仮定すると、年間で3万6000円の差となります。大学卒業までに4年間契約する場合は14万4000円です。月単位では差額はわずかなものですが、ちりも積もれば山となるといったことわざがあるとおり、総額でみると無視できない金額となるのではないでしょうか。
家賃以外で1階に住むメリット
では月々3000円や5000円などを節約するために1階に住む場合、家賃以外でどのようなメリットがあるのでしょうか。
・荷物の運搬がしやすい
・生活音が階下に響くかどうか気にしなくていい
階段やエレベーターで昇り降りする必要がないため、引っ越し時に冷蔵庫や洗濯機、ソファなどの大型荷物の搬入や搬出がしやすいのは魅力的です。2階や3階であれば特に気にならないかもしれませんが、階数が上がるほどエレベーターの有無や大きさは重要な要素です。その点、1階で生活する場合は日常生活で食料品や日用品の買い物が増えても持ち運びがしやすいメリットがあります。
1階は自分の生活音を過度に気にする必要がないのもうれしいポイントです。ただし、1階だから何をしても良いわけではなく、当然ですが深夜に大声で叫ぶなどの迷惑行為はしてはいけません。
1階に住むデメリットや注意点
1階暮らしにはメリットもありますが、デメリットも多いので注意することをおすすめします。
・人の目が気になりプライバシーを守りにくい
・洗濯物の盗難や盗撮などの被害に遭う可能性が高い
・日当たりが悪く、昼間でも照明が必要なこともある
・オートロック付き物件でも防犯対策が欠かせない
1階は物件環境によっては部屋の前を人が歩くこともあり、プライバシーが守られにくい側面があるのは事実です。ベランダのすぐそばに一般道路がある場合、洗濯物の盗難や盗撮などにも気をつける必要があります。
2階以上に比べて侵入しやすいため、たとえオートロック付きの物件だったとしても過信せずに自身で防犯対策を行うことをおすすめします。
防犯グッズや虫対策グッズの調達、外から部屋の中が見えにくいカーテンの設置、湿気対策など1階ならではのデメリット対策のために出費が増え、結果的に2階以上に住む場合と比べて費用負担に大きな違いがない状態になる可能性もあります。
まとめ
本記事では4月から大学進学のため上京する娘のために物件探しをしている場面を想定し、1階と2階では家賃が大きく違うのか、1階に住む場合に気をつけたい内容を解説しました。
「こんなはずではなかった」と後悔しないためにも、「家賃が安いから1階」と安易に決めるのではなく、総合的に考慮した上で判断することをおすすめします。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー