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【jikayosha】[ついつい放っておきがち] クルマの安全&快適走行を支える“タイヤ”、寿命はどれぐらい? 交換の目安は?

【jikayosha】

タイヤはクルマの走行性能や安全性に大きな影響を与える重要な部品です。寿命が尽きたタイヤを使用し続けると、グリップ力が低下してブレーキが利きにくくなったり、走行中にタイヤが破裂したりするリスクが高まります。では、タイヤが寿命を迎えたかどうかはどのように判断すればよいのでしょうか?

●文:月刊自家用車編集部(ピーコックブルー)

タイヤの溝が減ってきたら、雨の日のドライブの危険度がアップ

タイヤの寿命は、使用状況や保管状態によって大きく左右されますが、一般的には3〜5年が交換の目安とされています。しかし、これはあくまで目安であり、タイヤの寿命を見極めるためには、いくつかのポイントがあります。

1つ目は、溝の深さから判断する方法です。

タイヤの溝には、路面との接地面積を確保し、グリップ力を高める効果があります。この溝が浅くなると、ブレーキを踏んでから止まるまでの制動距離が延びてしまい、交通事故のリスクが高まると言われています。

また、雨天時はとくに影響を受けやすく、水を効率的に排出できず、“ハイドロプレーニング現象”が発生しやすくなります。

雨天時に走行するクルマのタイヤ接写

寿命を迎えたタイヤを装着したまま走行すると、ハイドロプレーニング現象が発生する可能性も。

タイヤの摩耗具合を判別する際は、“スリップサイン”をチェックするのがポイント。スリップサインとは、タイヤの溝の深さを判別する目印のことで、タイヤが摩耗して溝の深さが1.6mm以下になると出現します。道路運送車両法により、1か所でもスリップサインが出たタイヤは装着/使用が禁止されており、車検にも通らなくなります。

また、タイヤの残り溝が4mm以下になると制動距離が急激に伸びると言われているため、安全性を考慮して、残り溝が約4mmになった時点で交換を検討するのが望ましいです。

溝の深さは専門知識がなくても簡単に測れるので、定期的にチェックする習慣をつけましょう。

サイドウォールのひび割れも危険を知らせるサイン。即交換がベスト

2つ目の方法は、サイドウォール(タイヤ側面)のひび割れから判断する方法。

ゴム製品であるタイヤは、紫外線/温度変化などの影響を受けやすく、時間とともに硬化し、ひび割れが生じます。ひび割れが進行すると、タイヤの空気が漏れたり、走行中にタイヤが破裂したりする可能性があるため、劣化が目視で確認できるようになったら交換しておくのがベスト。

また、タイヤの表面に小石や釘などが刺さっている場合も修理/交換が必要です。

タイヤにも鮮度があり、製造から3年を超えたら要注意

そして3つ目は、使用年数から判断する方法です。

タイヤは消耗品であり、時間とともに劣化していくため、一定の使用年数が経過したら、たとえ距離を走っていなくても交換を検討する必要があります。

タイヤメーカー/カー用品店では、使用開始から3〜5年経過が交換の目安とされており、溝が残っている場合でも交換したほうがよいとのことです。

タイヤの耐用年数は最長10年とも言われていますが、たとえ使用頻度が低くてもゴムの劣化が進んでいる可能性が高いため、なるべく早めに交換するのがいいでしょう。

なおタイヤの製造年月は、タイヤの側面に刻印されている4桁の数字から確認可能です。前半2桁が製造週、後半2桁が製造年を示しており、たとえば「2420」と刻印されている場合は、2020年の第24週に製造されたことを意味するので、この数字を把握してタイヤの交換タイミングの目安を見極めましょう。

タイヤによっては、走行2万kmを超えたあたりから性能劣化が目立つように…

そして4つ目は、走行距離から判断する方法です。

一般的な新品タイヤの溝は8mm程度で、5,000km走行するごとに1mm摩耗が進むと言われています。走行距離が30,000kmを超えるとスリップサインに近づくため、20,000~30,000kmを目安に交換を検討しましょう。

タイヤの寿命を伸ばすためにできること

タイヤの寿命は、定期的なメンテナンスで延ばすことができます。

まず大事なのが、タイヤの空気圧を適正に保つこと。タイヤの空気圧が適切でないと、タイヤのセンターやサイドだけに負荷が集中して摩耗が進みやすくなり燃費の悪化にもつながるため、月に一度は空気圧をチェックしましょう。

また、定期的にタイヤローテーションを行うことも効果的です。タイヤは車両の前後や左右で負荷が異なるため、摩耗の進行速度が異なります。前後左右のタイヤを定期的に入れ替えることで摩耗具合が均等になり、タイヤ全体の寿命を延ばせます。具体的には、走行距離5,000kmごとにローテーションするのが理想とされています。

クルマの走行距離を示すメーターの写真

走行距離5,000kmごとにタイヤをローテーションして使用するのがよいとされている。

そのほか、ふだんの運転習慣もタイヤの寿命に大きく影響します。

急加速や急ブレーキなど、急なハンドル操作はタイヤに大きな負荷をかけ、摩耗を早める原因となります。日頃から穏やかな加速とブレーキ操作を心がけ、余裕を持って運転することで、タイヤの寿命を延ばせるはずです。


このように、タイヤの寿命は見た目/使用年数/走行距離など、さまざまな要因から判断できます。

定期的な点検と適切なメンテナンスをおこなうことで、タイヤの寿命を延ばし、安全な走行を維持することが可能です。

快適なドライブを楽しむために、タイヤの状態を常にチェックし、交換のタイミングを見逃さないようにしましょう。


 

 

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