福山市に新たなカキの加工場がオープン、生産量の増加に期待がかかります。
福山市内海町に12日オープンしたのは、カキの選別や梱包といった出荷作業を行う加工場「うつみカキセンター」です。
地元の漁協が管理するもので組合の漁業者が共同で利用できる県東部初の加工場となります。
通常、カキの出荷作業は漁業者が個人で行っていますが、この加工場では選別や洗浄を素早くこなす機械が導入されていて、出荷作業の効率化により生産量の増加に向けて力を注げるようになるということです。
【横島漁協組合・ 渡邉冬彦 組合長】
「まだ福山の方はカキに慣れていないので、福山のカキとしてブランド化していきたい」
「うつみカキセンター」では今年の7月ごろからカキの出荷が始まる予定です。
岡崎まさずみHP 2021.2.18記事再掲載
「うつみカキセンター」
昨日は、午前中に地元内海町の「うつみカキセンター」を訪問しました。
内海町は、ここ数年、牡蠣の養殖に取り組んでいます。
牡蠣を出荷するためには、水揚げから殺菌、殻を削る作業等、沢山の作業工程が必要です。
こうした作業の効率化の為には、機械の導入や漁師の皆さんが協力して作業する作業場が必要でした。
昨年、福山市が漁協に補助金を出して、センターが建設されていましたが、今年始めに完成し稼働しています。
以前の手作業中心の工程からすれば、かなり改善されています。
内海町の牡蛎は、夏も養殖されているため二重の殺菌を行います。
ブランド化に成功すれば、漁師の皆さんの安定した収入につながり、地域経済の循環をもたらす可能性を秘めています。
まだ課題はありますが、少しお手伝いが出来たかと思い嬉しくなりました✨
岡崎まさずみ
朝日新聞デジタル
大粒まろやか1年中出荷 うつみ牡蠣小町 広島・福山
瀬戸内は恵みの海。そこに浮かぶ横島(広島県福山市内海町)を取材で訪れ、焼きたてのカキをごちそうになった。大粒で肉厚。まろやかで、うまみは濃厚だ。その名も「うつみ牡蠣(かき)小町」。広島県がブランドカキとして開発した「かき小町」に地名を冠している。夏に産卵をしないので身がやせず、1年を通して出荷できる。
広島県立の水産海洋技術センター(呉市)によると、かき小町は通常2対になる受精卵の染色体を3対にする「三倍体」のカキ。当時の県水産試験場が種苗の生産技術を研究開発し、1990年代に実用化した。夏に身が小さくならないのでシーズン初めの秋から大ぶりのカキを出荷でき、広島産の市場での評価を高めることにも貢献しているという。
「さすが、本場はひと味違うなあ」。焼きたてを食べ終わり、思わずこうつぶやいた。聞けば、横島がある県東部は産地として後発だという。広島は全国のカキ生産量の約6割を占めるが、主な産地は県西部だ。
横島漁協が本格的にカキ養殖に挑み始めたのは2018年ごろ。殻付きカキを楽しむオイスターバーも広島県内外に増え、ブランド力のあるカキの需要が高まると見込んだ。一方で、漁業の苦境も背景にある。「底引き網などで魚がとれなくなった。温暖化で海水温が上がった影響なのか。魚価も低迷している」。横島漁協理事の岡崎宏司さん(60)は吐露する。
カキ養殖を始めた漁師たちは魚との「二毛作」が多い。海中から引き上げたカキの殻を開けてもらうと、プリプリの身が陽光に輝く。養殖いかだを案内してくれた2人は、県外から移り住んだ転職組だった。中村保之(やすし)さん(51)は大阪府河内長野市で飲食店を営んでいた。広島県尾道市出身の松本圭太さん(42)は、神奈川で会社員をしていた。「たくさんの人に食べてほしい」と中村さん。松本さんも「福山の名産になってほしい」と願う。
横島の隣、田島(福山市内海町)のクレセントビーチにあるフィッシュバーガー専門店「サニーバーガー」では、蒸しカキやカキフライバーガーになったうつみ牡蠣小町を味わえた。「蒸しカキは口の中にふわっとした食感が広がる」「殻付きカキをフライにすると、うまみが凝縮するんです」。店主の原薗(はらぞの)和也さん(40)が、そう言ってすすめてくれた。(佐藤英法)
「サニーバーガー」(050・3134・3866、緊急事態宣言中は休業)の蒸しカキは1個550円、カキフライバーガーは880円。田島の「マルコ水産」(084・986・2418)では小売りも。横島漁協(084・986・2008)は7月ごろに通販を再開予定。
福山市の映像クリエーター楠健太郎さん。
楠さんはコロナ禍で奮闘する一次産業の県内生産者を映像で記録する活動をされつつ、世界中を駆け巡り活躍されています。
動画は以下の画像をクリックすると閲覧できます。(YouTube)