本日,臨時市議会を招集いたしましたところ,議員各位には,御参集いただき,誠にありがとうございます。
ただ今,御上程になりました「令和3年度福山市一般会計補正予算」と当面の市政の状況について御説明申し上げます。
まず,新型コロナウイルス感染症に係る本市の状況について御説明いたします。広島県の集中対策が今月11日に終了し,12日からは,外出自粛などの制限を解除し,感染拡大を最小限に抑えながら社会経済活動を再開していく段階に入っています。
一方,東京都では4回目の緊急事態宣言が発出されるなど,感染拡大地域が再び増える傾向にある中,今後,4連休,そしてお盆休みなど,人の移動が活発になる時期を控えています。また,本市では,一昨日,デルタ株の疑いがある事例が2件確認されました。本市においては初めてのこととなります。
感染力の強い変異株が本市に持ち込まれないよう,最大限の注意を払わなければなりません。市民や事業者の皆様には,何よりもまず,緊急事態措置等が実施されている地域との往来を最大限自粛することをお願いします。そして,基本的な感染防止策を徹底していただくよう,引き続きお願いします。
こうした状況の下,この度の補正予算は,円滑なワクチン接種体制の確保のほか,中小事業者の事業継続と市民等への消費喚起といった社会経済活動の再開に向けた支援策を講じるものです。
まず,円滑なワクチン接種体制の確保についてです。高齢者については,今月末には計画どおり7割以上の接種が完了する見込みとなっています。また,64歳以下を対象とした一般接種も既に始まっています。これまで基礎疾患を持つ方を対象に予約受付を行ってきましたが,明日15日からは,その他の優先接種対象者と早期接種対象者に拡大することとします。
今回,新たに市が設置する2か所の大規模接種会場では,今月19日から予約を受け付け,来月2日から接種を開始します。働いている方などが利用しやすいよう開設時間を夜8時までにするほか,無料のシャトルバスを3ルートで運行します。これらにより,各会場1日当たり当面1,400回程度の接種を実現します。
さらに,今月20日には,集団接種の第2次の予約受付を開始します。接種は,来月11日から行います。
いずれも当面は優先・早期接種が対象となりますが,進捗状況を見極めつつ,12歳以上の方へ順次拡大していきます。なお,児童生徒については,個別医療機関も含め,保護者同伴での接種をお願いします。
以上申し上げましたワクチン接種体制の確保のうち,今回の補正では,国からのワクチン供給量に制約がある中,円滑な接種を進めるため,大規模接種会場の設営について必要な予算を計上するものであります。
次に,中小事業者への支援としては,テレワークの推進やオンライン販売の導入など,生産性向上をめざす事業者への補助制度を創設します。また,商店街が行うオープンテラスの設置や割引クーポンの発行など,にぎわい創出に向けた取組について支援します。
次に,秋に実施する予定の市民等への消費喚起策についてです。キャッシュレス決済による飲食店・タクシー等利用促進キャンペーンを実施します。これにより,約25億円の消費を喚起していきます。また,宿泊料金の割引やお土産の購入などで利用可能な割引電子クーポンを発行する観光応援キャンペーンを実施し,市内の観光需要の早期回復を図っていきます。
以上の結果,今回の補正予算額は,一般会計で16億6,690万円の追加となりました。
引き続き,感染状況を見極めつつ,必要な支援策を機動的に実行してまいります。
何とぞ慎重なる御審議の上,御可決いただきますようお願いを申し上げ,提案理由の説明といたします。
※本文は,口述筆記ではありませんので,表現その他に若干の変更があることがあります。