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信号機がなくても、横断歩道の手前ではしっかり停止する──これ、運転する人の常識ではあるものの、実際にちゃんと守られているのだろうか? JAF(一般社団法人日本自動車連盟 会長 坂口 正芳)が8月10日─8月31日にかけて実施した「信号機のない横断歩道」における歩行者優先についての実態調査によると、まだまだ、停止する人は少数派のようだ。
調査は各都道府県で2カ所、全国合計94カ所で、信号機が設置されていない横断歩道を通過する車両7,540台を対象に行った。それによると、歩行者が渡ろうとしている場面で一時停止した車は3,003台(39.8%)で調査を開始して以来、過去最高となった。伸び率も昨年に比べると9.2ポイントの大幅増。2018年には、その比率が8.6%と極めて低い結果だったのと比較すれば、かなり改善したといえるものの、まだ6割のクルマが止まらないのである。
ちなみに、2022年 信号機のない横断歩道における車の一時停止率で、最も止まる率が高い都道府県ベスト3は長野県(82.9%)、兵庫県(64.7%)、山梨県(64.6%)。ワースト3は沖縄県(20.9%)、和歌山県(22.5%)、京都府(23.5%)だった。今回の調査で最も停止率が低かった沖縄県でも20%を超えるなど、2019年の調査の平均停止率(17.1%)より全体的に高くなっているのは救いかもしれない。