【gendai.media】
2021.01.15
「お茶でコロナが消える」奈良県立医大論文の中身
たった1分で99%が消滅
連日、テレビや新聞は「医療崩壊」の危機を声高に叫んでいる。その一方で、多くの研究者がコロナをめぐる論文を発表。最新論文の中には、驚きの研究結果も報告されている。発売中の『週刊現代』が特集する。
ウイルスが感染力を失う
「茶は養生の仙薬なり」
鎌倉時代の禅僧・栄西が『喫茶養生記』に記したように、お茶は古くから万病に効く薬として重宝されてきた。
それから800年以上の時が流れたいま、お茶が新型コロナウイルスにも効果を発揮する可能性が浮上している。衝撃的な事実を明らかにしたのは、名門・奈良県立医科大学の矢野寿一教授率いる研究チームである。
このチームは、緑茶や紅茶、大和茶など、市販のお茶10銘柄に、新型コロナウイルスを混ぜる実験を行った。そのまま放置し、1分後、10分後、30分後に、感染力を持つウイルスがどれだけ残っているか検査するのだ。
まず実験で使われたのが「茶葉から淹れた紅茶」だ。コロナを混ぜた段階では、1㎖あたり6×10⁶PFU(ウイルスを数える単位)の感染力があるウイルスが存在していた。
ウイルス混合からわずか1分、変化が起きた。感染力があるウイルスの量が、2・25×10⁴PFUまで、なんと99%も減少したのだ。
減少分のウイルスは存在自体はしているものの、細胞に侵入し、感染する能力はすでにない。お茶に含まれる何らかの成分によって、感染力が失われる「不活性化」が起きたのである。
さらに紅茶にコロナを入れてから30分後には2・5×10²PFUまで減少した。99・975%と、ほとんどすべてのウイルスが人体に感染する力を失った。
効果があったのは紅茶だけではない。緑茶でも、商品によっては30分間で99%近いウイルスが不活性化された。
種類による差は見られるものの、お茶の効果によってコロナが不活性化されることが明らかになった。この衝撃的な結果に、研究者は騒然とした。
【産経新聞】
お茶で新型コロナ無害化 1分で最大99% 奈良県立医大
奈良県立医科大学(同県橿原市)は27日、新型コロナウイルスが市販のお茶によって無害化する効果を確認したと発表した。基礎研究段階で人での効果は未確認だが、試験管内でウイルスが1分間お茶に触れることで最大99%が感染力を失っており、感染対策の一つとして期待。商品により効果に差があり、メーカーの許可を得て商品名の公表を検討するとしている。
実験は同大の矢野寿一教授(微生物感染症学)の研究チームが実施した。実験ではペットボトル入りの緑茶や紅茶など約10商品を使用。試験管内でウイルスとお茶を混ぜ、経過時間ごとの感染力を持ったウイルスの量を検査した。
最も効果が高かったのは茶葉から淹(い)れた紅茶で、感染力のあるウイルスは1分間で100分の1、10分間で千分の1以下にまで減少した。矢野教授は、人への効果について「可能性の段階」とした上で、「インフルエンザでカテキンの効果は確認されており、お茶を飲むことで同じような効果が期待される」と話した。
矢野教授によると、カテキンはインフルエンザウイルスなどの表面にある突起状のタンパク質に付着し、感染力をなくすことが確認されており、新型コロナでも同様の効果が推測されるという。