【日本海テレビ】
2022.12.20
これまで捨てられてきた出荷出来ない野菜を使ってウニの養殖を行う。鳥取県漁協が取り組むムラサキウニの試験養殖について、エサに使われるキャベツがJAから無償提供されることになった。
鳥取県沖で大量発生している“ムラサキウニ”。海藻を食べ荒らすなど海の環境を悪化させる『磯焼け』を引き起こしている。しかし、このムラサキウニ、身の量が少なく商品として販売できないため、鳥取県漁協では商品価値を高めるための試験養殖に取り組んでいる。
ウニの養殖には大量のエサが必要で、その確保が課題となっている。こうした中、JA鳥取中央がそのエサを無償で提供することになり、このほど、漁協の担当者にキャベツが手渡された。提供される野菜は、出荷基準に満たないキャベツが中心で、毎週150キロが提供される予定。
JA鳥取中央 秋冬野菜部会 高岡錦稔部長:「廃棄されるはずのキャベツが、こういう形でウニのエサとして利用されるということで、大変うれしく思っております。」
また、キャベツを食べて育ったウニは、甘みが出て苦みが少なくなるほか、身入りが良くなる効果も期待出来るという。
鳥取県漁協 漁政指導課 古田晋平さん:「これからはこの野菜を 使いながら、ウニを大量に養殖して、これが鳥取県の産物になっていくという流れになっていけばいいなと思っています。」
ムラサキウニの養殖事業は、日本財団が進める海と日本プロジェクトの一環で行われていて、今後は養殖したウニを使った商品やメニュー開発を進めることにしている。