【grapee】
2023-04-19
農家が畑で育てた野菜は、すべて出荷できるわけではありません。
相場で販売できる『A品』と異なり、傷があったり、色や形などが規格外だったりする野菜は『B品』と呼ばれます。
『A品』と同じ価格で販売しても、『B品』を買う人は少ない傾向にあるため、安くするほか廃棄することも。
野菜を育ててきた農家側からすると、複雑な想いがあるでしょう。
曲がったアスパラガスを売るアイディア
新潟県新潟市にある、フルーツトマトの専門農家である曽我農園は、Twitterアカウント(@pasmal0220)に2枚の写真を投稿しました。
乾燥や肥料との接触など、さまざまな原因から、曲がって生えるアスパラガス。
『B品』として売るのがしのびなかった曽我農園は、ある生き物から着想を得て名前を付けたそうです。
その名前とは…。
海水魚のチンアナゴのような形から、アスパラガスに『チンパラガス』と命名したのです!
水族館の人気者であるチンアナゴは、砂に下半身を入れて、頭をひょっこりともたげているのが特徴的。
土から生えた、曲がったアスパラガスは、まさにチンアナゴにそっくりです。
名前が覚えやすい響きなのか、近所に住む高齢女性も「チンパラある?」と買いに来てくれるのだとか。
かわいいイメージがついたアスパラは、『A品』と同じ値段での販売が可能になりました。
『チンパラガス』という音の響きがツボにはまった人たちも多く、投稿には多数のコメントが寄せられています。
・発想の勝利!声に出して読みたい商品名ですね。
・名前に笑った。ナイスなネーミング。
・農家さんが野菜を正規品の値段で売れて、嬉しいなぁ。
・チンアナゴに見えてきた。めっちゃかわいいじゃないですか。
・うちの畑にも、チンアナゴ状態のアスパラガスがたくさん生えてきます!
野菜の形もとらえ方次第。
愛着が湧くネーミングだと、思わず買いたくなりますね。
[文・構成/grape編集部]