【OHK】
2023.07.06
備えの基本を押さえて防災力アップを目指す「備えのツボ」。西日本豪雨から5年の節目の日に、復興の在り方についてお伝えします。
(報告 小林宏典)
「西日本豪雨から5年、被災地は復興に近づいていますが、復興に3つの原則があるのをご存じですか」
西日本豪雨で、ピーク時に9000人を超えた仮設住宅への入居者は、5年かかってゼロに。
豪雨で被害を受けた川や砂防施設の復旧工事は全て完了。
川の堤防を改良する工事も2024年度中に完了する見通しです。こうして復興が進む過程で大切にすべきことは何でしょうか。
それは3つの原則を大切にして復興を図ることです。
一つ目は「被災者の自立」です。復興の主人公は被災地で暮らす人々。様々な支援を通じて自立を尊重する姿勢が大切です。
二つ目は「地域社会の持続」。人と人がつながり、一度、土地を離れてもまた戻ってくる人と土地との結びつきが損なわれないよう働きかけること。
三つ目は「歴史文化の継承」です。その土地土地の風土や歴史が築いてきた伝統を重んじることです。
こうした考え方は、過去に経験した災害から導き出された教訓で、多くの復興計画の基本となっています。
そこで押さえてほしい備えのツボはこちら。
復興とは元に戻すことではなくより質の高い状態に発展させることです。3つの原則を大切に、被災地のあるべき姿を探っていく、復興への取り組みに節目はありません。