開館35周年記念特別展2「芸術家たちの南仏 ピカソ、マティス、シャガールたちの楽園と逃避」
今でも世界中の人々を魅了する南フランスは、二〇世紀美術を語るのに欠かせない地域のひとつです。
絵画における色の革新、フォーヴィスムが生まれたのもこの地でのことです。1905年の夏、スペイン国境近くの小さな漁村コリウールでともに制作を行ったアンリ・マティスとアンドレ・ドランは、画面に強い原色が乱舞する、それまでにない絵画を生み出します。同年秋、パリの展覧会に出品された彼らの作品は、賛否を巻き起こしました。「野獣」とも称された力強い色遣いは、「影を消し去るほどの黄金の輝く〔南仏の〕光」を表現するためのものでした。
本展では、前衛的な作品のみならず、この地の伝統と結びつき生み出されたピカソの陶芸、第二次世界大戦下に否応なくこの地に集ったシュルレアリストたちによる共同制作、ピカソ、マティス、シャガールたちがこの地に遺した記念碑的大作の関連作など、多様な作品により、芸術家たちの南仏を紹介します。
展覧会名:開館35周年記念特別展2「芸術家たちの南仏 ピカソ、マティス、シャガールたちの楽園と逃避」
会期:2023年10月7日(土)〜12月10日(日)
アンドレ・ドラン《コリウール港の小舟》1905年 大阪中之島美術館蔵
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