生活道路の交通安全対策の目的
警察庁が公表している事故データによると,歩行中・自転車乗用中の交通死亡事故の約半数は,自宅から500m以内の道路で発生しており(図1・2),自動車等の速度が30km/hを超えると,歩行者の致死率が3倍以上に急上昇しています(図3)。
出典:国土交通省ウェブサイト(https://www.mlit.go.jp/road/road/traffic/sesaku/anzen.html)
※一部警察庁資料を元に国土交通省が作成したものを加工して掲載
このデータから,自宅付近の身近な道路に交通死亡事故の危険が潜んでいるといえます。また,全国的にも生活道路を抜け道として利用する車やスピードを出す車などによる事故が多発していることが問題となっており,生活道路の安全が脅かされています。
歩行者・自転車利用者が安心して通行できる生活道路を実現するため,福山市においては,小学校周辺や事故の多い路線・エリアについて交通安全対策を行っています。
生活道路の交通安全対策の効果
生活道路の交通安全対策実施地区の一つである新涯地区(新涯町一丁目,新涯町三丁目,新涯町五丁目)における,物理的デバイスや視覚効果を用いた交通安全対策の効果の検証結果をご紹介します。
対策の前後を比較すると,通過交通割合は約2分の1に減少し,平均速度は約9km/h減少,そして事故件数は約4分の1に減少するなど,実施した交通安全対策の効果がみられ,地域からも「朝の登校時の交通量が減った」「子ども達が安心して歩けるエリアが増えた」等のお声が寄せられています。
生活道路の交通安全対策の事例
通過交通量+速度抑制対策
速度抑制対策
歩行空間の確保
生活道路の交通安全対策を実施するには
また,警察と連携し,「ゾーン30」や「ゾーン30プラス」の整備に取り組んでいます。