【yogajournal】
2024-06-07
おかずやお菓子など普段の食卓には欠かせないたまご。しかし、たまごを割った時に血のようなものがついていた、ということはないでしょうか。この記事では、血がついたたまごは食べても大丈夫なのかについて解説いたします。
血のついたたまごは食べることができる!
たまごを割った時、まれについている小さい血の塊は血斑(ブラッドスポット)といわれており、一般的には卵黄についていることが多いです。このブラッドスポットがついていても、たまごの味や鮮度などには影響がないため生でも問題なく食べることができます。
しかし、ブラッドスポットがついていると見た目もよくないので、気になるのであれば取り除いて召し上がるのがおすすめです。
ただし、卵白が赤く変わるような出血は食用には適さないため、このような卵に当たった場合は廃棄するのがよいでしょう。
また、赤玉など茶色い殻のたまごには、細かい肉のようなものがついていることがあります。これは肉斑(にくはん)やミートスポットと呼ばれており、卵殻の色素である「プロトポルフィン」が移行したものです。こちらも特に害はなく、食べることができます。
たまごに血が混じるのはなぜ?
たまごに血が混じってしまうのは、鶏の体内でたまごの卵黄が作られる際、血管が破れて 血液が混ざるためです。
鶏の体内で成熟した卵黄は破裂口という部分から排卵されます。破裂口は血管が少なく出血しにくいのですが、まれに排卵する時に出血が起こり血の混じったたまごになってしまうのです。
血が混ざる確率は鶏の品種により2~6%といわれており、遺伝的なものが強いためたまごの殻の色が白色か褐色かなどによる差はありません。
出血する要因
出血する要因としては以下のものが考えられます。
・ビタミンA欠乏やたんぱく質の多いえさの与えすぎ
・鶏がストレスを感じた時(大きな音や卵を産み始めたばかりの時、季節の変わり目など)
・遺伝的な血管の異常
・産卵率が高い時
以上のような時にブラッドスポットが多くなるといわれています。しかし、確実ではなくどちらかというと偶然起こってしまうことが多いようです。また、血が混じった卵かどうかは検品しているため、当たる確率は少なくなっています。
まとめ:血のついたたまごは食べられる
血が混じったたまごは鮮度が落ちているというわけではなく、体に害もないので食べることができます。血がついてしまう原因としては、鶏が体内で卵黄を作る際に毛細血管が切れて出血してしまうためです。
気になる場合は血の部分を除いて生食しても問題はありませんが、気持ち悪いようであれば、血の部分を取り除いてから加熱調理をしてお召し上がりください。
【参考資料】
農林水産省:消費者の部屋|卵に血が混ざっていたが、食べても大丈夫ですか。
AUTHOR
津端奈緒美
管理栄養士/ライター。大学卒業後、病院の管理栄養士として栄養指導などに従事しながら社会人学生として修士課程を修了し、現在は博士課程を履修中。ライターとして栄養や健康に関する分野で科学的根拠に基づいた記事やコラムを執筆している。