【sirabee】
商品の認識コードやレジでの決済、コンサートの電子チケットなど、多様な場面で利用する機会が増えている「QRコード」。この「QR」とは一体何の略なのだろうか。
■QRコードの「QR」は何の略?
Sirabee編集部が全国の10代〜60代の男女700名を対象に実施した調査では、全体で12.0%の人が「QRコードの“QR”が何の略か知っている」と回答した。
なお男女別に見ると、男性は15.3%、女性は8.1%という結果になっている。
■「QRコード」は日本で開発された技術
「QR」はQuick Responseの頭文字をとったもので、素早く反応する(読み取る)といった意味がある。1994年にデンソー(現デンソーウェーブ)が開発したもので、サイズが小さくても多くの情報を記載できる、日本発の画期的な技術だ。
1994年以前に主流であったバーコードは、数字やアルファベットなどを太さの違う縦線の並びによってコード化したもので、横方向でしか読み取れないため「一次元コード」と呼ばれている。
これに対してQRコードは縦横に配置したドットで構成されているため「二次元コード」と呼ばれ、数字のみなら最大7089桁、画像やサウンドなどのバイナリデータ(8ビット)では約3キロバイトの情報量を埋め込むことができる。
■多少の汚れがあっても読み取り可能
QRコードは専用の読み取りデバイスがなくてもスマホがあれば読み込み可能で、360度どの角度からでも読み取れる。さらに、工場や物流の現場での利用を想定していたため、一部が汚れていても補正して正しく読み取る機能が備わっている。汚れやかすれがあり不安に思うような状態でもうまく読み取れることが多いのはそのためだ。
ただし、3つの隅にある「ファインダパターン」(切り出しシンボル)と呼ばれる四角いマークのうち1つでも汚れて読み取れないと、QRコードであると認識できずに読み込めなくなる。また、残りの一角にある「アライメントパターン」と呼ばれるドットが汚れていても読み込めない。QRコードがなかなか読み込めない時には主要構成要素である4つの点が汚れていないか確認してみよう。
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■安全性や秘匿性は備わっていない
これだけの情報を記載できるQRコードだが、誰でも読み取れるため安全性や秘匿性は備わっていない。
発行者とは別の何者かが正規のQRコードの上に偽のQRコードを貼り直すなどして詐欺サイトへ誘導し、個人情報を抜き出すといったフィッシング詐欺も報告されており、安易にアクセスすると危険な場合もある。
対策をとると言っても、テキスト上にURLが表示されないため詐欺であると見抜くのは難しいのが現状のよう。出どころの分からないQRコードに安易にアクセスしたり、不必要な個人情報を入力したりしないよう、各自が注意するしかなさそうだ。
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(文/Sirabee 編集部・蒼羽 結)