【毎日新聞】
2022/7/20 17:16(最終更新 7/20 17:17) 1015文字
【上市町(ロキテクノ富山)-福山市・倉敷市(JFE西日本)】五回裏福山市・倉敷市2死一塁、田中が逆転の2点本塁打を放つ=東京ドームで2022年7月20日、中川祐一撮影
第93回都市対抗野球大会は第3日の20日、東京ドームで1回戦があり、3年ぶり11回目出場の福山市・倉敷市・JFE西日本が、初出場の上市町・ロキテクノ富山を3―1で降して2回戦に進んだ。好球必打と言うが、甘い球はそう来ない。逆転2ランの裏には、相手を足で揺さぶるしっかりとした伏線があった。
自身の10年連続出場を祝福する逆転2ランを放った福山市・倉敷市の3番・田中友博は「速い球に力負けしないようにと考えていた」と五回のアーチを振り返る。狙い球は直球一本だったが、その配球の読みをアシストしたのは一塁走者の“足”だった。
序盤は、初出場となる上市町の先発右腕・飯塚亜希彦に手を焼いていた。140キロ台中盤の直球に加え、キレのあるスライダーや、カウント球にも勝負球にもなるフォークに的を絞りきれず、一回に先制点を奪われると、反撃の糸口をつかめずにいた。