【繊研新聞】
2022/08/04 06:25 更新
デニム織布の篠原テキスタイルは、広島県福山市にある英数学館が主催するサマースクールに協力。7月27日に県内外の小学生が織布工場を見学し、デニムやファッション産業に関わるSDGs(持続可能な開発目標)について学んだ。
英数学館中・高等学校が主催する小学5、6年生を対象としたサマースクールの一環で、広島県のほか、東京、愛知、岡山などから9人が参加した。5日間の日程で、「地元福山の良さを知ってもらいつつ、SDGsについて学んでもらいたい」として、前日には瀬戸内海を通して海洋環境について知るなど地域産業に関連したプログラムを用意。地場産業であるデニムについて学ぶべく訪れた。
午前中には、ラナプラザの倒壊事故などファッションを取り巻く労働環境や環境問題についても学んだ。篠原テキスタイルでは、備後絣など福山がデニム産地として発展した歴史から、生産工程、用途の広がりなどについて篠原由起社長が説明。古着を解体・再構築する産地型サーキュラーエコノミープロジェクト「リクロー」や、裁断くずを用いたアップサイクルプロジェクト「ループラス」、規格外となった生地を重ねて加工した素材「ニューノス」といった取り組みも紹介した。工場見学やニューノスを使ったワークショップも実施。参加した小学生からは「歴史があり、地域とのつながりがある産業ということがわかり面白かった」「デニムがきちんと再利用されており、地球に優しい素材でもあることを初めて知った」といった声があがった。