【山陽新聞】
2022年11月30日
ガソリンスタンドが遠方にある中山間地域の移動手段の選択肢の一つに電気自動車(EV)を加えてもらおうと、岡山県と矢掛町は、同町美川地区で初の試乗会を開いた。
県内の自動車販売4社がさまざまなタイプの5台を準備し21日に開催。地域住民ら約20人が参加し、地区の3キロのコースを試乗。参加者は車の担当者に同乗してもらい乗り心地を確認したほか、5時間で充電できることや、災害時に電源として活用できることなどの説明を受けた。
同地区自治協議会の渡邉求会長(67)は「最寄りのガソリンスタンドまで5キロある。乗り心地もよく、新たな選択肢として考えていきたい」と話していた。
県は温暖化対策の脱炭素化の観点からもEVなどの普及を後押ししており、2021年3月末現在7202台の県内保有数を、24年度には8600台にしたい考え。試乗会に参加した伊原木隆太知事は「普段の生活の移動距離ならば、夜間に家庭のコンセントで充電すれば燃費も良い。利便性を知ってもらい導入を検討してほしい」と話した。同様の試乗会は、久米南町でも行われた。
(2022年11月30日 15時48分 更新)