【TSS】
2023.2.22
2月20日は国連が定める「社会正義の日」でした。それにちなんで、22日福山市にある学校の生徒や教職員が、ある行動を起こしました。一風変わったその取り組みの狙いとは。
【五十川記者】
「普段は制服で通う学校なんですが、様子が違いますね。私服でしかもポップな格好をした生徒たちが続々と校舎の中に入っていきます」
福山市にある英数学館、中学・高校で企画された開学以来、初めての試み。
【五十川記者】
「教室の中をご覧ください。皆さん、ピンクのシャツを着てまさにピンク一色です。きょうはこの学校のドレスコードがピンクになっていまして、取材させていただく側もピンクでお伝えをして参ります。決してお祭り騒ぎではありません。しっかりとした狙いがあるんです」
その名も「ピンクシャツデー運動」。国連が制定した2月20日の「社会正義の日」に合わせいじめを撲滅しようという意思表示なんです。カナダでの活動をきっかけに世界およそ180の国と地域で実施されていて、ピンク色の服を着ることで「恥ずかしさ」を捨て、いじめを「しない」「許さない」意識を学校全体で共有しようというものです。
【「ピンクシャツデー運動」を企画運営・英数学館高校生徒会執行部寺迫桃花さん(1年)】
「恥ずかしさはないです。誰もが楽しい学校生活を作りたいと思っています。そのために1人でも多く学校に来やすいと思えるようにこういうピンクの活動は大事だと思います」
参加したのは中学・高校の全校生徒258人。机の上のペンケースやストラップなど1人1人が、何かしらピンク色の私物を身につけたり持ってきたりして授業に臨みました。
【中学2年】
Q:この格好で授業を受けているとどうですか?
「新鮮です。いじめられている人がいたら止めます」
昨年度、県内の小中高校で確認された暴力行為は3047件と過去最多を更新。増加傾向にあり、一人ひとりの意識改革が求められます。
【英数学館・永留聡校長】
「学校全体一丸となってそういうことに対する意識を持つことによって友達が何かやっていたらそのことに対して話をして止めたりですねそういうことについて話し合う場というのを子どもたちがこのピンクシャツを契機に考えてくれればいいかなと思います」