【TSS】
2023.4.21
統一地方選の後半戦、市長選挙と市議会議員選挙が行われる尾道市では今週23日日曜日が投票日です。
舌戦が繰り広げられる一方、昨今の投票率の低さが課題となる中、ある取り組みが行われています。
4年に一度行われる統一地方選挙。今月9日に投開票された県議会議員選挙の投票率は35.87%と2回連続で40%を下回り過去最低の投票率となりました。
若年層を中心に進むいわゆる選挙離れ…。
そんな中、この週末に市長選と市議選を控える尾道市の商店街の店先に貼られたポスターに書かれていたのは「おのみち選挙割」の文字。
【おのみち選挙割実行委員会・伊藤 浩 実行委員長】
「投票に行って投票しましたよという証明をもらったら、各登録してある店舗にそれを提示すると何らかのサービスを受けられるという取り組みです」
今月17日から始まった『おのみち選挙割』は投票後にもらえる『投票済証』を持って尾道市内の対象店舗に行くとお得な割引やサービスを受けられるという取り組みです。
商店街の裏通りにあるこちらの人気ラーメン店では証明書を提示することで替え玉か麺の大盛が無料になります。
早速、選挙割を利用したお客さんは…。
【(期日前投票で)選挙割を利用した客】
「いつもだと予算的な意味で頼まないものがプラスで頼めて、美味しいものをいつもよりいっぱい食べられて嬉しい」
この活動の中心となっている伊藤浩さんは普段は地域のこども食堂を運営しています。
【おのみち選挙割実行委員会・伊藤 浩 実行委員長】
「子育て中のお母さんとか子供達とも接点が多くて、生きづらさを感じている人をたくさん見ているので、そういう若い世代のお父さん、お母さんの声が届く市政を目指してほしいと思って、若い人にとにかく投票に行ってほしい」
若い世代の投票率アップが尾道市をより良くすることに繋がる・・・。
顔の広さを活かしこの日も、自ら商店街を巡って新たな参加店舗を募集します。
≪伊藤さんと参加を検討している店のやりとり≫
「もうここまで来たら(参加店舗が)100を超えないとね。乗って乗って」
「乗ります。(笑い)」
店側には明確なメリットはありませんが、伊藤さんらの思いに共感し参加する店舗は増え、現在、110店以上になっています。
【spoon ・郷原 遥さん】
「街がよくなればいいかなと思います。街をよくしたい思いでたぶん、動かれているので、そこは応援したいなというのは思います」
【おのみち選挙割実行委員会・伊藤 浩 実行委員長】
「結構20代の若い人とも接点があって、彼らは『選挙って面白くないよね』という意見が圧倒的に多くて、面白いとか楽しいという要素を私たちの街に取り入れていく一歩目がこの選挙割かなと思っています」
地域全体を巻き込んで取り組むこの『選挙割』。投票率アップと地域の活性化の「カギ」となるのでしょうか。