5日、広島県原爆被爆者団体協議会(県被団協)の定期総会が広島市内で開かれ、G7広島サミットについて「期待とはかけ離れたものとなった」という見解が示されました。

広島県被団協 前田耕一郎 事務局長
「結果は核抑止論が肯定されるなど、わたしたちの願い・期待とはかけ離れたものとなった」

総会では、先月のG7広島サミットの見解が示され、「核兵器削減や先制不使用などで前進を期待していたものの、結果的には核抑止論が肯定され、ロシア・中国と対立を深めることになった」と指摘しました。

そして、「首脳が核兵器がもたらす悲惨で甚大な破壊を目にし、核兵器の使用がもたらす結果を具体的に認識したことはプラスと考えるものの、その認識が『広島ビジョン』に反映されなかったのは残念だった」としました。

そのうえで「今後も大国の指導者が広島・長崎と向き合うことを通じて、核兵器の不使用や廃絶へ進むことを期待する」としています。

広島県被団協 箕牧智之 理事長

「5年先・10年先、あのときの広島サミットは批判もあったが、結果としてはよかったというような話になればいい」

また、日本の政府に対し、核兵器禁止条約の第2回締約国会議へのオブザーバー参加などをあらためて求めました。