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2023年06月22日
なぜ年を取るほど、妻に怒られることが増えるのか…?妻が夫に怒る「本当の理由」
そんな黒川氏が、60代以降が自分の脳の仕組みと向き合いながら、最高の人生を送る秘訣をまとめた『60歳のトリセツ』(黒川伊保子著)。本書から、定年前後の夫婦が平和に暮らすためのメソッドを紹介したい(以下、同書より一部編集のうえ抜粋)。
60代になると、自分がデキすぎて、35歳以下が怠慢で指示待ち人間に見える
60代のベテラン主婦の気づき力は、人生最高! 当然、家族の誰もついて来れやしない。 でもね、本人は、自分が変わったなんて思ってもいないので、家族を恨んでしまうことがある。気づいてるくせに、してくれない、と。自分ばかりがコマネズミのように働くことになる上に、誰もねぎらいや感謝を口にしないので、「私ばっかり。みんな、家事をバカにしてるんでしょう。私がやればいいって思ってるんだよね。ひどすぎる」ように感じてしまうわけ。 いやいや、違う。気がつかないのである。言われても、若き日の私のように、心に届きもしないってこともある。母の言うことを軽んじていたわけじゃない。脳が処理しきれなかっただけだ。 仕事の現場だって同じことだ。56歳以上のベテランから見たら、35歳以下なんて、みんな半人前に見える。気が利かない、勘が働かない、言ってもわからない、発想力が乏しい「指示待ち人間」。だから、「最近の若者は」と言いたくなってしまうわけだけど、実は、自分の脳が秀逸になってしまったのが原因なのだ……! 60代の創業社長に30代の跡取り、なんていうケース、だから、けっこう厳しい。誰も自分の脳が変わっているとは思わないから、社長は、30代の自分も、今のように勘の鋭い実業家だったと信じている。自分に較べて、跡取りが、ぬるくて甘くて、やる気が足りないと感じられて、先が案じられたり、イライラしたりしがちだからだ。
年を重ねるごとに、家族や部下に対して寛容な気持ちを持とう
60になったら、周囲を大目に見よう。 誰かが愚かに見えたら、「あ〜、自分が優秀になりすぎちゃったんだな」と思って、まずはイライラを止めること。次に、口を出すか、手を出すか、はたまた本人が自ら失敗して学んで成熟するのを見守るかを、冷静に選択すること。 私は、仕事では基本3番目だけど、家事では、2番目と3番目のハイブリッド。遺言のように「これはこうしないとだめだけど、私が生きてるうちは、私がやるね」と言いつつ、やっちゃうことが多いかな。