【mynavi】
2023/06/29(山田憲司さんご提供)
日本家屋に欠かせない畳部屋。夏は涼しく、冬は暖かく過ごせるという利点のほかに、イグサの香りや手触りなどの癒やし効果もあって、古くから現在まで広く愛される畳ですが、そんな畳を使ったアートがあることをご存知でしょうか?
全て同じ色の畳ですが、光の反射を利用して、2色の鶴に見えるように計算して作りました!
(@japanese_floorより引用)
ツイート主は、岐阜県で「山田一畳店」を営む山田憲司さん(ツイッターアカウントは「【本人】すごい畳 〜Kenzie Yamada 〜(@japanese_floor)」)。
添付された写真には、畳を使って「鶴」をデザインした畳アートが写っていますが、なんとこれ、実はすべて同じ色の畳で作られているのだそう。畳の折り目の方向によって光の反射が変わり、目に映る色も変化する仕組みを利用し、明るい色の鶴と暗い色の鶴の2色の鶴に見えるよう計算して作ったということです。
畳の色の変化は、映像で見るとより把握しやすいので、こちらもご覧ください。
この作品は301枚のパーツを組み合わせて「枯山水に水を飲みに来た鶴」をイメージして作ったそうで、部屋と庭をひとつの空間として繋げるようなデザインにしているのだとか。
夕方には羽が金色に輝き、朝日に当たるとクチバシが光るそうです。
畳をはめ込む様子はこちら。まるでパズルのようですね!
畳に映る光の反射がアートとして利用できるとは驚きですし、日本で昔から使われている畳を使ってこのような美しい作品が作れるだなんて、とても感動しますよね。
ツイートは大きな反響を呼び、1.7万件のリツイート、11万件のいいねを獲得(6月29日時点)。「凄い!!! 天才! 」「凄いですね。僕には4色に見えます!! 優雅ですね」「これが同じ色だなんて信じられない。見事な鶴の畳ですね」「畳がこんな風に進化してるとは知りませんでした。素晴らしい 日本の伝統を新しい形で魅せる技。よく考えたなぁ、よく実現したなぁと、その発想と技術に感動しました」など、数々のコメントも寄せられました。
ツイ主さんに聞いてみた
多くの人々を驚かせた畳アート。今回はツイ主の山田憲司さんに、制作に関して少し詳しい話をお聞きしました。
ーー畳アートを作ろうと思ったきっかけなどを教えていただけますか?
2017年頃、30代の時に2年ほど無職でニートをやっており、大量の暇があった為、他にやることが無く、実家が畳屋ということもあり、遊びで作り始めたのがきっかけです。
ーー畳アートを作る際に気を付けているポイントや難しいところ、楽しいところなどをお聞かせいただけますか?
イクサの色は全て同じですが、光の反射で色を変化させている為、納品する家によって色合いも変化していきます。その現場で最大の美しさが出るように事前に光の色を計画します。 その家の特徴を考えてデザインすることが難しくもあり、楽しさでもあります。
畳アートは京都市東山区にある東福寺 光明院にて7月1日~7月30日の期間で個展が開催されるとのこと。詳細は以下のツイートをご確認いただき、ぜひこの夏、足を運んでみてはいかがでしょう?