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【TSS】今注目!台風時の「マイカー避難」 高齢者・ペット避難で脚光 浸水時アンダーパスは要注意/2023.9.20

【TSS】

2023.9.20

9月も後半に差し掛かっていますが今はまだ台風の季節とされています。防災に対する多様なニーズや考えが生まれる中で、避難の形も少しずつ変化を見せています。

1年前のちょうどこの時期、広島は記録的な大雨や暴風に見舞われていました。
その原因が…非常に強い勢力で九州に上陸し広い範囲で甚大な被害を引き起こした台風14号です。
台風は発生数や日本への接近・上陸数をこれまでの統計でみると、8月から9月にかけての今が1年で最も多い時期にあたります。
さらに…

(青坂記者)
「台風にとってエネルギー源となっているのが水蒸気。中でも海面水温が高い熱帯地方の海上は、海から蒸発した大量の水蒸気が、このように強い渦によって取り込まれ、その結果、壁のようにそり立つ積乱雲の塊へと発達していく。この状態が大雨や防風などをもたらす台風ということになる。海面水温が高くなるにつれて蒸発が盛んにおこなわれて、それが台風の発達を促すということになるが、その目安になると言われているのが、海面水温27℃以上の状態。この海面水温27℃以上の領域というのが、今季節が秋へと移り変わろうとしている日本の周辺にも広がっている。なので台風が発生したときには勢力を落とすことなく日本に使づいてくるという恐れも指摘されている」

そんな中、防災への多様なニーズに対応しようと避難の新たな取り組みも始まっています。

(広島市安佐南区役所 地域おこし推進課・岡田佳昌さん)
「店が開いている時間帯であれば、お店の入り口付近に受付を設置します」

商業施設の駐車場を活用した「マイカー避難」です。
広島市は大雨災害の危険が高まり高齢者などの避難を促す「警戒レベル3」以上を発令した場合には、昼夜問わずこれらの駐車場を緊急の一時避難場所とする取り組みを進めています。

(広島市安佐南区役所 地域おこし推進課・岡田佳昌さん)
「(高齢などで)徒歩での避難が難しい人やペットとの避難を希望される人から車で避難できる場所を確保してほしいという要望がありました」

広島市が協定を結んでいるのは市内6か所の商業施設です。
物資の提供はありませんが、施設内のトイレは利用することができるということです。

(広島市安佐南区役所 地域おこし推進課・岡田佳昌さん)
「身近で通い慣れたところで多くの車がスムーズに避難できるという点がメリット。選択肢が増えることによって少しでも多くの命が助かればと思っています」

高齢者やペット同伴を希望する人などに対応するためのマイカー避難ですが、これはあくまでも”早めの行動”が大前提です。

(JAF広島支部 事業課・平岡桃子さん)
「思っているよりも水の力は強いので、水がたまっていない状態で避難をしていただく方がよい」

マイカー避難での注意点の一つに挙げられる浸水被害。
大雨の場合、道路の状況が急変してしまうことも考えられます。

(JAF広島支部 事業課・平岡桃子さん)
「ここの床下までは走行可能と言われてはいるので、簡単に言うとここより深いところに入ってしまうとエンジンが停止して車が動けなくなるということにもなりますので…。水が溜まっているようであれば、近づかないようにする」

中でも雨水が集中的に溜まり、冠水が起こりやすいといわれているのがアンダーパス。
交差する鉄道や橋の下を通過するための道路で国の調査でも県内およそ60か所でその危険性が指摘されています。

(青坂記者)
「先ほどの商業施設から歩いて数分の場所に、アンダーパスがあります。平日の昼間ですが交通量は多い。近隣住民の生活に欠かせない道路になっているがよくわかります」

(JAF広島支部 事業課・平岡桃子さん)
「普段通り慣れている道であったり、近い道を選ぶ方が多いと思うんですが、事前にハザードマップでどういった場所が浸水しやすいのかというのを調べていただいて、遠回りになったとしても、浸水しづらい場所を走行していただくようにお願いします」

防災の選択肢を広げる「マイカー避難」。
その効果を発揮させるには避難ルートの確認など、一人ひとりの普段からの心がけが不可欠となります。


 

 

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