【president】
2023/10/28
失敗した人には目線を上げてもらう必要がある
※本稿は、桐生稔『質問の一流、二流、三流』(明日香出版社)の一部を再編集したものです。
失敗してやる気がなくなったときにどうすべきか
三流は、「なんでそんなことをしたんだ!」と怒鳴り、
二流は、「次回の対策は?」と質問し、
一流は、どんな質問をする?
人がやる気をなくすのは、どんなときでしょうか?
それは、失敗したときや、うまくいかなかったときではないでしょうか。何もかもうまくいっているときは、やる気のことなんて考えません。スピーチをしたら大絶賛され、商談したら契約が取れて、好きな子に告白したらOKがもらえる。そんな絶好調のときに人は落ち込みません。問題は、失敗したときです。
失敗は、人間にとっては生命を脅かす危機だからです。そんな大げさな……と思われるかもしれませんが、そうでもありません。人類が誕生して約500万年。この歴史の中で、猛獣に襲われるか、飢えと闘うか、暑さ寒さに耐えるか、そんな過酷な環境下で、人類は生命を維持してきました。一歩間違えれば死が待っている生活が長かったのです。
失敗を続けていたら子孫は残せません。だから人間は、積極的に失敗を回避しようとします。いちいちやる気なんて出されたらたまったものではありません。脳の仕組みからすると仕方がないのです。ただ、現代において、何か失敗したからといって生命が脅かされるようなことは、ほぼないですよね。だからこそ、失敗しても前を向けるようにサポートしてあげれば、相手のやる気を取り戻すことができます。