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【gendai】普段から安全第一だったのに…「赤信号を無視した歩行者」を轢いたら罪になるのか/2023.11.23

【gendai】

2023.11.23

「予想外の行動」は予見できるか?

不注意による失敗は、どう裁かれるべきか

前回の「故意の三段活用」事件に引き続いて、刑法38条1項を分析していきましょう。

◆刑法38条(故意)

▼1 罪を犯す意思がない行為は、罰しない。ただし、法律に特別の規定がある場合は、この限りでない。

前回は本文の故意犯について詳しく見てきましたが、今回の主役は、但し書き(ただしがき)の過失犯です。刑法38条1項但し書きは、「法律に特別の規定がある場合は、間違ってor不注意で罪を犯した行為でも罰する」と読み替えることができると説明しました。

不注意による失敗をどのように罰するのかは、非常に難しい問題です。

イラスト 多田玲子

寝坊して学校や職場に遅刻するのも不注意による失敗ですが、それだけで停学や解雇になることは少ないでしょう。一方で、遅刻しそうだったので焦って自転車に乗っていたら、歩行者に追突して怪我を負わせてしまった場合はどうでしょう。

このように、不注意による失敗にもさまざまな態様が考えられるわけですが、刑法38条1項後段は、「どのような不注意による失敗を罰するのかは、法律に特別な規定があるかで決める」と定めています。

具体的には、失火罪(不注意により火災を起こす)、過失傷害(不注意により人に怪我を負わせる)、過失往来危険(不注意により電車や船舶の通行に危険を生じさせる)といったように、さまざまな過失犯が犯罪カタログには掲載されています。

その中でも、不注意による犯罪と聞いて最初に思い浮かぶのは、交通事故ではないでしょうか。過失運転致死傷は、年間で40万人近い検挙数を記録しているそうです。

過失運転致死傷の法定刑は、「7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金」です(自動車運転処罰法5条)。この規定があるからこそ、刑法38条1項後段によって、不注意による交通事故は罰することが認められるわけです。

交通事故にもさまざまな態様があります。信号無視、飲酒運転、速度超過、歩行者の飛び出し、対向車両の暴走……。過失運転致死傷によって罰せられるのは、「不注意によって」起きた交通事故に限られます。

それでは、どのような場合に、不注意=過失があったと認められるのでしょうか?

 

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