【bintoco】
2022.01.22
四季折々の表情を見せる和風庭園を眺めながら、沼隈の海の幸や山の幸をじっくりと味わう、至福のひとときを過ごしませんか。
沼隈町にある隠れ家的なワインバーが「田丸屋」です。
2階にはパンとお菓子の店「ルヴァンヴェール」、そしてすぐ近くには酒屋の「田中商店」があります。
「お客さんが何を欲しているか、それを考えるのがサービスの基本だから、うちはずっとアナログで行きたいんです」
そう語るオーナーが経営する3つの店のストーリーと驚きを、紹介しましょう。
記載されている内容は、2022年1月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。
目次
田丸屋のデータ
名前 | 田丸屋 |
---|---|
住所 | 福山市沼隈町中山南713-1 |
電話番号 | 084-988-0639 |
駐車場 | あり 9台 |
営業時間 | 【ランチ】 木・金:午前11時~午後2時 土・日:午後0時~午後3時 【ディナー】 木・金・土・日:午後6時~午後10時 (※詳細はSNSや電話で確認ください) |
定休日 | 月、火、水 |
支払い方法 |
|
予約の可否 | 可 |
座席 | 21席 ・カウンター数:3 ・座敷・テーブル席数:18 |
タバコ | 禁煙(指定エリアのみ喫煙可能) |
トイレ | 洋式トイレ |
子育て | |
バリアフリー | |
ホームページ | 田丸屋 |
ワインバー「田丸屋」
道路からは店の存在にも気づかない、隠れ家のような店が「田丸屋」です。
食べる前から仕掛けられるいくつもの驚き
駐車場の隅にある看板が目印です。
通路を奥へと進むと、ようやく店らしい雰囲気に。
この先が入り口です。
ドアを開けると、また細い通路があります。ワクワク感が高まりますね。
通路を抜けて見えるのは、落ち着いた雰囲気の店内と、そして庭です。
床の間には、掛軸と花。
デザイン書家の高田優子さんとビジョンプロジェクター田中美紀さんの合作のふすまは、スタッフからの贈り物だそうです。
食べる前からいくつもの驚きが仕掛けられていました。
田丸屋の平日ランチ
平日(木・金)のランチメニューは3種類です。
料理が出てくる前に、徳利(とっくり)を持った店員さんがテーブルへ。
戸惑っていると、「これは料理に使っているお出汁です」と注いで去っていきました。
お出汁のテイスティングは初めての経験です。
おそるおそる味見してみました。うん、旨い。
これも驚きの仕掛けですね。
注文した「田丸屋ランチ」が運ばれてきました。
まずは、酒屋の酒粕を使った粕汁をすすります。
野菜と出汁の旨味を酒粕が包んでいるような、心からホッとする、そして身体の中から温めてくれる、そんな粕汁です。
春菊のサラダには、菊芋のチップスと、紅まどんなというオレンジ、干し柿をトッピング。
春菊の鮮烈な香りと果物の甘味を、豆腐をベースとしたドレッシングがうまくまとめています。
じゃがいもとさつまいものサラダは、ヨーグルトで味を整えられていて、これもまた印象に残る味でした。
塩むすびに使っているのは、熊野町産のお米です。
毎朝、羽釜でふっくらと炊き上げています。
黒々と輝くのは、内海町にあるマルコ水産の一番海苔です。
一番海苔とは、シーズンの最初に収穫する海苔のことで、歯切れも食感も素晴らしく、風味も格段に良いのだとか。
シンプルな塩と海苔のおむすびは、最高のご馳走です。
続いて出てきたのは、れんこんボール。
れんこんと百合根が入っており、出汁とカブのあんがとろりとかかっています。
ふんわりと、それでいてしっかりとした食感で、どんどん箸が進みました。
「ルヴァンヴェール」のパンを美味しく食べてもらうためのスープランチも、季節と地元のものを使って作られています。
ポタージュは、昆布とカツオとしいたけとドライトマトを出汁にして、山田米でとろみをつけているのだそうです。
焼き白菜とマグロのサラダは、焚き火で焼いた白菜の香ばしさが心地よい一品。
メインである天然酵母のパンは、これまで食べていたパンのイメージをひっくり返すほどのインパクトがあります。
田丸屋のディナー
ワインバー田丸屋では、さまざまなワインが楽しめます。
ワインが好きでワインに合うものを熟知しているシェフだからこそ作れる料理も、田丸屋のストーリーと驚きの一つです。
ディナーはコースメニューのみとなっています。
2021年12月のディナーを紹介しましょう。
前菜は、ペルー料理のセビーチェ(魚と野菜のマリネ)。
スパイスとハーブの香りで食欲を刺激して、コースが始まる仕掛けです。
天然酵母パンには、塩麹バターが添えられています。
このバターがまた素晴らしく、これだけをいつまでも食べていたくなるほど。
タケノコイモのスープは優しい味です。
薪(まき)の火で焼いた菊芋とビーツと人参が、やわらかく甘くお腹と心を満たします。
ニンニクの香りをまとった、しらすと海苔のパスタ。
一番海苔の旨みがたっぷりと味わえます。
スズキのポワレと焼きハマグリです。
スズキの身の表面はカリッと中身はフワッとして、ヨーグルトをベースとしたソースとの絡みも最高でした。
ハンバーグは、添えられたじゃがいもとかぼちゃのペーストをつけて食べるとちょうどいい味になるように、計算されています。
食後に、コーヒーとプリンを追加しました。ほろ苦いカラメルソースがかかった口溶けのよいミルクプリンは、ルヴァンヴェールの人気スイーツです。
自家製酵母パンとお菓子の「ルヴァンヴェール」
ランチを終えたお客さんは、ほぼ例外なく2階へ上がっていきます。
2階から眺める庭はまた別の趣
田丸屋の2階を改装して2021年6月にオープンしたルヴァンヴェール。
ハンドドリップのコーヒーを飲みながらゆったりとくつろいだり、パンやお菓子を買ったりできるようになっています。
2階からの景色は1階からのものとはまた違い、森のようなイメージです。
旨さと驚きがいっぱいのパン
ルヴァンヴェールのパンは、天然酵母のパンに魅せられたオーナーの奥さまが、さまざまに試行錯誤しながら作り上げたものだそうです。
イングリッシュマフィンの中にクリームチーズやレーズンが入っていたり、パン・オ・フリュイにぎっしり詰まったドライフルーツに唸ったり。
カンパーニュのようなシンプルなパンも、その味わいの豊かさに驚かされます。
こんなパンがあったのか。私は今まで何を食べてきたんだ。そう思いました。
期待をどんどん良いほうに裏切っていくお菓子
お菓子もまた、想定をポンと飛び越えていく、そんな驚きに満ちています。
2021年10月に尾道市向島にある「刺繍と花とあれこれ 綯う-nau-」のオープン記念に販売された、ルヴァンヴェールの焼き菓子とnauの刺繍巾着とのコラボ商品がこちら。
ハーブとペッパーのフロマージュサレ、ローズマリーアイスボックスクッキー、エディブルフラワーのアイシングクッキーなど、ハーブとスパイスが使われた焼き菓子は、甘いだけではなく新鮮な刺激に満ちていました。
ワインと沼隈ぶどうの「田中商店」
田丸屋の出発点は、酒屋の「田中商店」です。
扱うワインは150種類以上
店内にはずらりとワインが並んでいます。
150種類以上のワインがあるそうです。
1本ずつ手書きのタグがつけられているので選びやすい!
沼南葡萄畑(しょうなんぶどうばたけ)のジュースはオーナーが育てたぶどうを使った、100パーセントのストレートジューです。
田丸屋やルヴァンヴェールでも提供しています。
日本酒や焼酎も多い
もちろん、日本酒や焼酎もそろっていますよ。
店の人に相談しながら好みのお酒を選んでくださいね。
お酒に合う食材もいろいろ
お酒のお供にしたい、美味しいものも並んでいます。
オーガニックのナッツや豆、ドライフルーツなども気になりますね。
酒粕や味噌、麹(こうじ)のほか、オーガニックチーズなども。
沼隈ぶどうを全国に発送
夏には、沼隈産の美味しいぶどうを扱っています。
毎日50軒分、80ケースぐらいを全国のお客さんに向けて発送する日々は、およそ3か月続くのだそうです。
たくさんの驚きがある3つの店について、オーナーの田中 靖啓(たなか やすひろ)さんに詳しく話を聞きました。
田丸屋のデータ
名前 | 田丸屋 |
---|---|
住所 | 福山市沼隈町中山南713-1 |
電話番号 | 084-988-0639 |
駐車場 | あり 9台 |
営業時間 | 【ランチ】 木・金:午前11時~午後2時 土・日:午後0時~午後3時 【ディナー】 木・金・土・日:午後6時~午後10時 (※詳細はSNSや電話で確認ください) |
定休日 | 月、火、水 |
支払い方法 |
|
予約の可否 | 可 |
座席 | 21席 ・カウンター数:3 ・座敷・テーブル席数:18 |
タバコ | 禁煙(指定エリアのみ喫煙可能) |
トイレ | 洋式トイレ |
子育て | |
バリアフリー | |
ホームページ | 田丸屋 |
・田丸屋ランチ(15食) ¥1,500(税込)
羽釜で炊いたおむすび 内海の一番海苔 酒屋の粕汁
おばんざい(日替わり) 漬物
・日替わりカレー(5食) ¥1,500(税込)
寺田シェフの特製カレー2種 アチャール2種
・スープランチ(5食) ¥1,500(税込)
季節のスープ サラダ ルヴァンヴェールの天然酵母パン2種