【kuruma】
2024.01.11
速度違反の取り締まりを行う「オービス」の中でも、近年は小型タイプの「移動式オービス」が増えているといいます。急増する現状とその効果について紹介します。
「オービス」の新種!? 「移動式オービス」が増えている
道路上で速度違反の取り締まりを行う、通称「オービス」と呼ばれる機器があります。
近年はその中でも、三脚に載せて運用する小型タイプの「移動式オービス」が増えています。
従来の速度違反取締りでは、道路を跨ぐような立派な支柱で支える大型のオービスや、ネズミ捕りと言わる方式がメインでした。
大型のオービスはもちろん、ネズミ捕りも違反車両を止めて切符処理を行う広めのスペースが必要なので、結果的にいつも決まった場所で行われています。
それに対し移動式オービスは、畳1帖ほどのスペースさえあればどこにでも設置が可能です。
多くの警察官が必要だったネズミ捕りに対し、移動式オービスは1名から2名で運用が可能なので、ある意味でゲームチェンジャー的な機器です。
それだけの影響力がある機器だからなのか、移動式オービスが運用開始された当時は通学路や生活道路で、子供たちなど生活者の安全を守るためと新聞やテレビで紹介されていました。
国内で初めて小型の移動式オービスが運用されたのは、2017年4月7日に愛知県一宮市の起小学校と、幸田町の荻谷小学校前で朝の通学時間帯に実施されました。
筆者(オービスガイド運営:大須賀 克巳)も現地で調査をしましたが、テレビ局や新聞社が通学途中の小学生を背景に移動式オービスを撮影していました。
その後、他の都道府県でも移動式オービスが導入されていきましたが、最初の運用場所は小学校付近というが決まりのようでした。
そのためか、ドライバーからも目立った反発もなく、むしろ好意的に受け入れる意見が多かったと記憶しています。
ゾーン30や狭い生活道路を速いスピードで走るクルマはとても危険なので、これらを取り締まる機器が登場したことは、街中での悲惨な事故を減らすためには有効だと思います。
といっても、当時全国で運用されていた移動式オービスは10台足らずで、ほとんどのドライバーはその存在を知らなかったり、遠くの世界の出来事くらいに思っていたでしょう。