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【gigazine】水さえあれば永久に動き続ける「水飲み鳥」で発電するシステムが登場、わずか100mlの水で50時間稼働で最大100ボルトの電圧も/2024年03月18日

【gigazine】

2024年03月18日

by Frank Vincentz

水で満たしたコップを置いておくと、内部の液体の動きで半永久的に頭をゆらしつづけるおもちゃが「水飲み鳥」です。南華工科大学の研究チームが、この水飲み鳥を使って小型電子機器に電力を供給する発電システムを開発したと発表しました。

Drinking-bird-enabled triboelectric hydrovoltaic generator: Device
https://www.cell.com/device/fulltext/S2666-9986(24)00108-X


An electricity generator inspired by the drin | EurekAlert!
https://www.eurekalert.org/news-releases/1036858


‘Drinking bird’ toys upgraded to generate clean energy from water
https://newatlas.com/energy/drinking-bird-toy-generator/

水飲み鳥は2つのガラス球を1本の管でつないだ構造をしている置物です。ガラス球の内部には着色されたジクロロメタンの液体が入っており、空気が抜かれているため、空洞部分には気化したジクロロメタンが充満しており、ガラス管には回転軸と2本の足がつけられています。

水飲み鳥が水を張ったコップを置いておくとどういう動きをするのかは、以下のムービーをみるとよくわかります。

[HD 60FPS] 2 Dippy Drinking Birds – 1 HOUR – YouTube

 

水飲み鳥が半永久的に頭を動かす原理はこんな感じ。

1:頭部(上のガラス球)よりも、液化したジクロロメタンがたまっている胴体(下のガラス球)の方が重いので、水飲み鳥は垂直に立っている。
2:頭部についている布製のクチバシを水でぬらすと、水が蒸発して気化熱を奪う。
3:頭部の温度が下がるので、頭部内のジクロロメタン蒸気が凝集する。
4:頭部内の気圧が低下し、胴体にたまっているジクロロメタン液が吸い上げられる。
5:ジクロロメタン液が頭部に吸い上げられ、頭部が重くなり、水飲み鳥が前方に傾く。
6:水飲み鳥が前方に傾くと、クチバシがコップの水面につく。
7:胴体内のガラス管の先端が、胴体内にたまっている液面から出ると、胴体部分にたまっているジクロロメタンの気体が頭部に流れ込む。
8:同時に頭部に吸い上げられたジクロロメタン液が再び胴体に流れ込み、胴体が重くなる。
9:水飲み鳥が垂直に戻る。以降、1に戻って繰り返し。

南華工科大学のハオ・ウー教授は、水飲み鳥を介することで水の蒸発を電気に変換できないかと考え、摩擦帯電を利用した発電システム「DB-THG」を考案しました。

DB-THGがどういうシステムなのかは以下のムービーを見るとよくわかります。

DB-THG powering 20 LCDs (Credit: Device, Wu Zheng Qin et al) – YouTube

 

市販の水飲み鳥を挟み込むように2枚の円盤が取り付けられており、この円盤には摩擦帯電を起こす素材が装着されています。そして、画面左側には液晶パネルが20枚置かれています。

水飲み鳥が水を飲みます。

ジクロロメタン液が胴体に流れ込んで頭部が持ち上がると、電荷が移動し、液晶パネルがすべて表示されました。

研究チームによると、室温24度・相対湿度20%±5%で実施された実験で、DB-THGはわずか100mlの水で50時間も動作したそうで、最大電圧も100Vを記録したそうです。また、液晶パネルのほか、温度計や電卓などの小型電子機器もDB-THGで動作させることに成功したと研究チームは報告しています。

研究チームは、市販の水飲み鳥ではなく、水の蒸発を電気エネルギーにより効率良く変換できるような新しい水飲み鳥を設計することを今後の課題としています。


 

 

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