小学生が、地域で起きた100年前の災害の歴史を調べた。
福山市立熊野小学校の校庭に立っている石碑。伝えているのは地域を襲ったおよそ100年前の災害の記憶だ。
当時の児童が書いた日記がある。
1920年8月16日、降り続いた大雨で小学校近くの「光林寺池」が決壊。1人が死亡した。
■広島大学大学院 教育学研究科 熊原康博准教授
「子どもたちが自分たちで水害のことを調べて、それを地元の人とか多くの人に知らせるという授業をしたらどうかということで、そういう目的で始めた」
学校では10月から、6年生16人がこの水害について調べ始めた。
■熊原准教授
「まさに今みなさんが立っているところが、大正9年に土砂がきた所になるわけ」
子どもたちは当時被災したとみられる場所へ…。
被害について知ると同時に、農業に必要となるため池の役割も学ぶ。
たどり着いたのは当時決壊した「光林寺池」。
被害について地元の人から話を聞いた。
100年前は小さなため池だったが、下流の家屋38棟が流されるなどした。
3年前の西日本豪雨の後、災害対策として堤防が補強された。
かつて起きた災害の歴史を学んだ子どもたちは…
■女子児童
「当時の悲惨さを知ったので、災害が起こったときは、早めに避難をして、自分の身の回りのことにも気を付けようと思った。」
■男子児童
「(家の)近くに池があるんだけど、そこをちゃんと見て、もしここが決壊しそうだなと思ったら、みんなに知らせたい」
今後は、調べたことを地域などに伝える活動に力を入れることにしている。