jiji.comより
022年05月17日08時55分
林野庁は、政府がウクライナ侵攻を続けるロシアに対する経済制裁として木材の輸入を禁止したことなどに伴い、関連業界に対し外国産材から国産材への切り替えを支援する。国産の建築用木材を新たに仕入れる際の運搬経費や保管費用などの一部を補助。5月中に製材事業者などからの申請受け付けを開始する。
企業の半数「仕入れ難」 木材など、ロシア情勢で-帝国データ
林野庁によると、日本の木材自給率は4割程度にとどまり、欧州連合(EU)や中国、カナダ、ロシアなどからの輸入に頼っている。国産材への切り替えに対する支援は政府の「総合緊急対策」に盛り込まれ、2022年度予算の予備費から約40億円を支出する。今後、補助額の上限など詳細を詰める。
仕入れ先を広げることにより国産材を確保しやすくなるよう、陸路での輸送距離が100キロ以上に及ぶ場合、運搬に掛かった経費の半額を補助する。船で輸送する場合も同様に支援する。調達した国産材を大量に保管する必要が生じることを想定し、保管費用についても半額を補助する。
また、住宅メーカーに対し、国産材の使用量に応じて木材調達価格の一部を手当てする。強度などの異なる国産材への切り替えに伴い住宅設計の変更が必要になった場合は、設計変更に掛かる費用も補助する。