【NHK】
2022年6月29日 6時37分
NATO=北大西洋条約機構のストルテンベルグ事務総長は、NATOの首脳会議を前に、北欧のフィンランドとスウェーデンの加盟に難色を示していたトルコが支持に転じ、両国がNATO加盟に向けて大きく前進したと発表しました。
ロシアによるウクライナへの侵攻を受けて、軍事的な中立を保ってきたフィンランドとスウェーデンは先月、NATOへの加盟を申請しましたが、加盟国のトルコは、トルコがテロ組織に指定しているクルド人武装組織を両国が支援しているなどと主張し、加盟に難色を示してきました。
これについて、スペインのマドリードで開かれるNATOの首脳会議を前に、28日、フィンランドのニーニスト大統領とスウェーデンのアンデション首相、トルコのエルドアン大統領、それにNATOのストルテンベルグ事務総長が協議を行いました。
そして、協議のあと記者会見したストルテンベルグ事務総長は、トルコが両国の加盟について支持に転じ、両国がNATO加盟に向けて大きく前進したと発表しました。
29日からの首脳会議で両国の加盟交渉を正式に始めることを決めるとしています。
発表を前に、北欧の2国とトルコの外相は合意文書に署名し、この中では、トルコが求めているテロ容疑者の引き渡しについて、トルコと両国の間で法的な枠組みを確立することなどが示されています。
イギリスのジョンソン首相はツイッターに「両国が加盟すれば、このすばらしい同盟がさらに強く、安全なものになる」と投稿するなど、加盟各国からは歓迎する声があがっています。
米バイデン大統領 ツイッターで歓迎の意を示す
アメリカのバイデン大統領はツイッターに「NATOがフィンランドとスウェーデンを迎えるための重要な一歩だ。両国の加盟はわれわれの同盟を強化するものになる」と投稿し歓迎の意を示しました。