【中国新聞】
2022/11/15
信号機のない横断歩道を歩行者が渡ろうとしている時に車が一時停止する割合を日本自動車連盟(JAF)が調べた結果、島根県は55・9%で全国平均(39・8%)を上回り、47都道府県中8位だった。昨年より11・0ポイント伸びてこの5年で最高となり、中国地方5県で最も高かった。
8月10~31日の平日昼間に、県内の片側1車線の道路2カ所で調査した。JAF職員が1カ所当たり50回ずつ、手を上げずに横断歩道を渡り、全ての車のうち一時停止した車の割合を調べた。調査場所の詳細は非公表とした。
島根はJAFが都道府県別の公表を始めた2018年は26・5%だったが、19年に41・2%と40%台になり、年々高まって今年は50%を超えた。中国地方では広島50・0%、山口52・9%、岡山49・0%、鳥取29・6%だった。全国では長野が82・9%で最高、沖縄が20・9%で最低だった。
道交法は、横断歩道を横断するか、しようとする歩行者や自転車がいる場合は一時停止し、歩行者の通行を妨げてはならないと定める。違反すると摘発の対象となる。
JAF島根支部は「都道府県別の数値の公表や啓発活動で県民の意識が徐々に高まった」とみる。一方で「本来は100%止まらなければならないが、まだ4割が止まっていない。講習会などで注意喚起を図りたい」としている。
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