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戦時体制のなかの学徒動員/2023年1月3日更新

2023年1月3日更新

 1941年(昭和16年)12月,日本軍の真珠湾攻撃により太平洋戦争が勃発すると,都市の工場からも20~30歳代の中堅労働者が戦場へ狩り出され,労働力不足がいっそう深刻になりました。そこで政府は,「国民勤労報国協力令」を公布し,男子14~40歳,女子14~25歳(未婚女子)の年間30日以内の勤労奉仕を義務化しました。しかし,戦争の長期化は若い人的資源を大量に消耗していきました。

1944年(昭和19年)8月からは,12歳以上の児童を含む「根こそぎ動員」が実施され,約300万人の子ども・女性が動員されました。子どもたちは学校ごとに,勤労報国隊や女子挺身隊に編成され懸命に働きましたが,みな未熟練労働者ばかりであり,それに資材不足も相まって「生産の飛躍的増大」には程遠いものでした。子どもや女性を動員せざるを得なかった太平洋戦争を,子どもたちの姿を通して考えます。

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