【朝日新聞】
2023年4月2日
広島県福山市は3月30日、市内でコンテナ型のホテルを運営する「デベロップ」(千葉県市川市)と災害時の応援協定を結んだ。緊急時にコンテナを改装した居室を借り受け、避難所や医療施設などとして活用する。コンテナホテルとの協定は県内初となる。
コンテナ型の居室は長さ5・7メートル、幅2・3メートル、高さ2・9メートル。トラックや船に積んで、各地に移送できる。枝広直幹・福山市長は締結式で「まさかのとき、安心のための選択肢となる。心強い」と話した。
デベロップは全国53カ所で約1800室分のコンテナホテルを運営し、国土交通省のほか100以上の自治体と災害協定を結んでいる。今年3月、同市大門町の国道2号沿いに県内初となる34室分のコンテナホテルを開業し、市に協定締結を提案した。
2020年以降、長崎市や東京都千代田区など7カ所に緊急で貸し出した。いずれも新型コロナの感染拡大への対応で、臨時のPCR検査用施設やシャワールームなどとして使われた。
岡村健史社長によると、自然災害時の活用はまだないという。協定を結んだ自治体とは、設置可能な場所や、電気・水道・排水の確保策などを事前に検討する。防災訓練でも活用できる。(西本秀)
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