広島県福山市にある江戸時代の港町の景色を今に伝える鞆の浦(とものうら)。町並み全体がノスタルジーな雰囲気を漂わせ、まるでタイムスリップしたかのような気分になる。幕末の志士坂本龍馬が立ち寄ったり、宮崎駿監督の映画作品「崖の上のポニョ」のモデルとなったり、見どころが満載だ。アクティブな方には、海の上から近世の港町を眺めることができるシーカヤックも楽しめる。ゆったりと過ごすこともアクティブに過ごすこともできる鞆の浦の魅力を紹介しよう。

■坂本龍馬や宮崎駿監督も愛した町並みをゆったりと散策

龍馬が鞆の浦周辺マップを紹介(写真:大善亨)

坂本龍馬が率いる海援隊の「いろは丸」が瀬戸内海で大船と衝突し、近くの鞆の浦へ曳航(えいこう)中に沈没するという事件が起こった。その際に、坂本龍馬が事故処理の交渉のため鞆の浦に滞在している。沈没した「いろは丸」を思うと心中穏やかではなかったと思うが、妻のお龍に「鞆殿(ともどの)」と鞆の浦と重ねていると思われる手紙を出している。愛すべき場所という思いがあったのではなかろうか。

■ゆったりとした港町「鞆の浦」への思いが町並みを再生

龍馬が賠償交渉を行った町家は、宮崎駿がデザインした宿兼古民家カフェになっている(写真:大善亨)

坂本龍馬が交渉に臨んだ町家が今も残っている。老朽化し取り壊しの危機に瀕していた町家を再生したのは、スタジオジブリの宮崎駿監督。坂本龍馬と宮崎駿監督が、時代を超えて奇跡のコラボレーションをした場所が鞆の浦にある。1階は宿泊客以外も利用できる古民家カフェになっており、宮崎駿氏のデザインスケッチもある。2階は龍馬が交渉した間が残されており、ジブリファンも龍馬ファンも必見の聖地となっている。

町でポニョを発見!?(写真:大善亨)

■新しい旅の入口「鞆てらす」

町並み保存拠点施設として2022年7月にオープン(写真提供:福山市役所情報発信課)
鞆の浦の観光拠点としてぜひ立ち寄りたい(写真提供:福山市役所情報発信課)

鞆の浦は近世の港町の姿を今にとどめ、日本遺産に指定されている。さまざまな人を魅了している鞆の浦の魅力をさらに発信するため、2022年7月に「鞆てらす」がオープンした。鞆の浦の新しい旅の入口として、ぜひ訪れたい場所だ。

館内は祭りや行事の様子などを伝えている(写真提供:福山市役所情報発信課)

館内では、日本遺産「鞆の浦」の文化財や特産品など29の構成要素が紹介されている。文化財だけではなく、文化・歴史や町並みを含めた鞆の浦のストーリーが日本遺産とされているため、ゆったりと町歩きをすることが鞆の浦の旅の楽しみ方のひとつと言えるのだ。ぜひ、時間に余裕を持って歴史ある港町をそぞろ歩きしてほしい。

・施設名 鞆てらす
・住所  〒720-0201 広島県福山市鞆町鞆812ー1
・開館時間 9:00〜17:00 ※火曜日、年末年始は休館。(火曜日が祝日の場合、次の平日hが休館日になります)
・電話番号 084-982-6760

・ホームページURL https://www.city.fukuyama.hiroshima.jp/site/tomoterasu/

・施設名 御舟宿いろは
・住所  〒720-0201 広島県福山市鞆町鞆670
・電話番号 084-982-1920

・ホームページURL https://www.tomo-iroha.jp/※営業日時はホームページよりご確認ください