【CBC】
2022年10月4日
知っているようで知らない「自転車の交通ルール」
自転車は「原則、車道を走るのがルール」というのはご存じですよね。では、幼い子どもが自転車に乗るときも車道を走らないといけないのでしょうか?…意外と知らない自転車の交通ルールを調べました。
歩道から突然、車道に出てくる自転車…。危険な運転による自転車事故が相次いでいます。
逆に自転車を運転している人からは…。
(街で自転車に乗っている人)
「自転車専用レーンを走っていても(車に)『邪魔だ』とクラクションを鳴らされる」
「歩道か車道か問題。じゃあどこを走ればいいのみたいな…」
(記者)
「今から名古屋市内を実際に自転車で走ってみます」
名古屋市中区にあるCBCテレビを自転車で出発。自転車は法律上“軽車両”です。つまり、車の仲間なので原則、車道の左端を走るのがルールですが…
(記者)
「路肩に止まっている車を避けようとすると、車道の真ん中に出てしまいます。怖いですね」
こんな場合も、車道を走らなければいけないのか。専門家に聞きました。
(市民・自転車フォーラム 木村雄二理事長)
「とにかく自分がとにかく危険を感じたり、車道を走ることが怖いと思ったら、(歩道に)上がって結構です。その際は、一番車道寄りを走るのが原則」
13歳未満の子どもは歩道でもOK
車道を走る方が危ないと思う場合は、歩道を走ってもOK。また、「自転車通行可」の標識がある場所や「13歳未満の子ども」なども、歩道を走っていいんです。
小さなこどもは運転技術が未熟なため、交通量が多い車道を走ると、かえって危険な場合もあるからです。
場合によっては、歩道を走ってもいいことがわかりました。
続いて、名古屋・栄の建設中の中日ビル前。自転車も通行可能な歩道ですが、ビルの工事で道が狭くなっています。
(街で自転車に乗っている人)
「歩道だと人がたくさんいて逆に怖い」
(歩行者)
「速いスピードで後ろから(自転車に)来られると怖い」
「子どもがいるので(歩道を自転車に走られると)ちょっと怖い」
歩道も「危ない」と感じる場合はどうすればいいのでしょうか。
(市民・自転車フォーラム木村雄二理事長)
「一番安全なのは自転車を押して進むこと。自転車を降りて引くと“歩行者”の扱いになる。一本わき道を走るという手もある。そうすることで、新しいお店を見つけたりもする。それも魅力だと思うんですよね」
今度は、歩道橋があって横断歩道のない交通量の多い交差点の場合。自転車で突っ切ってもよいのでしょうか。
「自転車の専用道路」がある場合は車道NG
(記者)
「今、自転車が車と一緒に横断歩道のない交差点を渡っていく…。また1台、自転車が交差点を突っ切っていく」
横断歩道のないところを自転車が直進していきますが、いいのでしょうか?
警察によると、横断歩道がない交差点で、車道を直進することには「問題なし」とのこと(横断歩道があって、そこに自転車横断帯があればそちらを走行)。
しかし、実はこの交差点の場合、手前には「自転車道」という“自転車の専用道路”がありました。
法律では、自転車は車道ではなく、自転車道を走らなければいけないため、自転車道から車道に出て、交差点に進入すること自体が違反に。結論としては「ダメ」です。
知れば知るほど、複雑な自転車の交通ルール。
9月20日、名古屋市中村区で自転車の取り締まりが行われました。コロナ禍で公共交通機関を避け、自転車を利用する人が増加。自転車事故は全国的に増えていて、警察も取り締まりを強化しています。
」(愛知県警中村警察署 落合実樹交通課長)
「自転車は非常に身近で手軽な移動手段だが、車の仲間なので、ルールを守っていただきたい」