【毎日新聞】
2023/2/20
広島県福山市は20日、地元選出の元首相で名誉市民でもある故・宮沢喜一氏(1919~2007年)の記念館を市松永はきもの資料館(松永町4)内に整備する方針を明らかにした。23年度一般会計当初予算案に整備費3080万円を計上し、うち半額程度は地元住民らによる寄付をあてる予定。
22年11月に宮沢氏の地元だった松永地区の自治会連合会長らから要望があり、検討していた。市は同資料館内の一部を改修し、宮沢氏の遺品や写真などを展示、デジタル技術も取り入れて映像でも功績を顕彰するとしている。
宮沢氏の父裕氏(元衆院議員)が福山市金江町出身。1953年に参院議員(旧広島地方区)に初当選し、日本鋼管福山製鉄所(現JFEスチール西日本製鉄所)の誘致などに尽力した。外相などを歴任後、91~93年には首相を務めた。
市は「半世紀にわたって国政をリードし、福山市にとっても素晴らしい功績を残した先人として広く発信したい」としている。
市は20日、総額1841億6000万円の新年度一般会計当初予算案を発表した。過去最大だった2022年度から6・4%減少したものの、過去2番目の規模。27日開会の市議会定例会に提案する。【関東晋慈】