【DIME】
2023.03.24
2023年4月1日から改正道路交通法が施行され、自転車に乗車する際のヘルメット着用が努力義務化されます。今回は、自転車用ヘルメット着用の努力義務化に関して、道路交通法改正のポイントをまとめました。
1. 多くの自転車死亡事故において頭部外傷が発生
警視庁のデータによると、自転車事故で死亡した人の損傷主部位は、頭部外傷が64.5%を占めています。また、ヘルメットを着用していたケースに比べて、ヘルメットを着用していなかったケースの死亡率は約2.3倍(0.12%→0.27%)とのことです。
これらのデータより、安全性の観点から、自転車乗車時にヘルメットを着用することは重要であると考えられます。
2. 道路交通法上における、従来のヘルメット着用規制
道路交通法では、「大型自動二輪車」「普通自動二輪車」「原動機付自転車」を運転する際、ヘルメットを着用することが義務付けられています(同法71条の4第1項、第2項)。
大型自動二輪車:
総排気量0.400リットル超、または定格出力20.00キロワット超の原動機を有する二輪の自動車(大型特殊自動車・小型特殊自動車を除く)
普通自動二輪車:
二輪の自動車(大型自動二輪車・大型特殊自動車・小型特殊自動車を除く)
原動機付自転車:
総排気量0.050リットル以下、または定格出力0.60キロワット以下の原動機を用いた二輪車等
一方、自転車については、児童(6歳以上13歳未満)または幼児(6歳未満)を乗車させる場合において、保護責任者にヘルメットを着用させる努力義務が課されるにとどまっていました(旧道路交通法63条の11)。
(児童又は幼児を保護する責任のある者の遵守事項)
第六十三条の十一 児童又は幼児を保護する責任のある者は、児童又は幼児を自転車に乗車させるときは、当該児童又は幼児に乗車用ヘルメットをかぶらせるよう努めなければならない。
(旧道路交通法63条の11)