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2023年06月12日
片岡あけの(清談社)
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今サラリーマンの出世に対する価値観は大きく揺らいでいる。収入と仕事量、責任が合わずコスパが悪いとされる管理職より、ライフバランスを優先、悠々自適なヒラ社員人生を好む人も。アラフィフ、年収500万ヒラ社員と年収700万円管理職ならどっちが「得」なのか?
管理職を理由に残業代を払わないのはあしき慣習
管理職とヒラ社員の手当を比較する際、「管理職は残業代がつかない代わりに、役職手当をもらえる」と考えている人は多かろう。これは大きな間違いだと給与コンサルタントの北見昌朗氏は指摘する。 「管理職を理由に残業代を払わないのはあしき慣習で、部長はともかく課長クラスへの残業代不払いは即違法。役職手当をつけているから残業代は不要と主張した企業は、裁判で負けています」
大企業では改善が進む一方で…
こうした流れを受け、コンプライアンス遵守に取り組む大企業では改善が進んでいる。 「ある地方銀行では、課長に残業代をつけるようになった結果、支店長との給与差がない状態が生まれてしまい、支店長への昇進を嫌がる行員が増えて困っているほどです」 だが一方、日本の中小企業の9割は、課長に残業代を払っていないと北見氏は嘆く。
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