21日、中国電力は、広島の特産カキを効率的に生産するためのアプリを日本で初めて開発したと発表しました。

広島の主要産業でもあるカキ養殖。生産量は全国一で、シェアはおよそ6割を占めます。養殖にあたって生産量を左右する大事な作業が、カキの赤ちゃん「幼生」を貝殻につける「採苗」です。

自然の中で行われる「採苗」を効率よく行うため開発されたのが、AIを活用したアプリです。

幼生には貝に着くタイミングがあるということです。現在は、適した幼生を人の目で見極めていますが、アプリの活用では、まず海水を採取し、専用の装置で拡大撮影します。

そのデータをクラウドに送ると、採苗できる幼生がどれだけいるか、AIが検出し、瞬時にマップ化されます。

こうして幼生の発生情報がスマホなどで共有でき、採苗に適した時期や海域がわかるということです。

中国電力 エネルギア総合研究所 西田有理花 研究員

「生産者に使ってもらい、声を聞いて、『検出が便利になった』『こういう機能をつけてくれ』という話を聞いていると、地域の貢献に自分の仕事が役立っていると実感した」

現在は実証試験の最終段階で、実用化は来年度以降だということです。